Trekking
高瀬ダム〜新穂高温泉2013/07/21-25
長野県大町市/富山県富山市/岐阜県高山市
[2924m(野口五郎岳)]
所要時間:32時間42分
消費カロリー:18398kcal
雨、雨、雨… 試練の五日間GPSログ記録はこちら(別窓)


1日目 7/21(日) 【 高瀬ダム → 烏帽子小屋 】
2日目 7/22(月) 【 烏帽子小屋 → 雲ノ平 】
3日目 7/23(火) 【 雲ノ平 → 双六小屋 】
4日目 7/24(水) 【 双六小屋 → 西鎌敗退 → わさび平小屋 】
5日目 7/25(木) 【 わさび平小屋 → 新穂高温泉 】


★ 5日目 7/25(木) 【 わさび平小屋 → 新穂高温泉 】

5日目は、とても静かな朝を迎えました。

雨は降ったり止んだりで、降っても霧雨程度。
天気が回復してきたというより、下はもともとそれほど降っていなかったという印象です。
山は相変わらずガスに包まれていて、上にいる方々は今日も苦労の絶えない登山になっているかと。

今日は時間に追われることもないのでのんびりテントをたたんで、まず新穂高温泉に下山しました。

ここからはバスで松本まで戻るのですが、新穂高→松本直行便は始発が11:30で
さすがにそんなに待てないため、8:55の高山行きバスに乗って平湯で降り、そこで
高山→松本のバスに乗り換えることにします。
※今日は時刻表を理解できる程度には頭が回復しました(笑)

ちなみに、バスの乗車券は新穂高ロープウェイの駅内にある券売機で購入できます。

新穂高ロープウェイ

新穂高温泉からバスに揺られて平湯へ。

アルプス街道平湯1

平湯バスターミナル(アルプス街道平湯)着、9:30。
乗り換えのバスが来るまで1時間半ほどあるため、この隙に温泉に入りましょう。
なんとこのバスターミナルには露天風呂付きの温泉があるのですよ!
5日ぶりの風呂はもう最高(≧∇≦)でした。これでようやく「下山したんだな…」と実感。

アルプス街道平湯2

そして風呂から上がり、外に出てみるとそこはもう雨の気配はみじんもない夏の景色に。
昨日までの生死を賭けた山行はいったい何だったのかと思わずにはいられません(笑)

11:05発の松本行きに乗り、松本バスターミナル着が12:30。
松本駅から大糸線に乗って、14時過ぎに信濃大町に帰ってきました。

ほりでーゆ〜四季の郷

その後は、一度行ってみたかった「ほりでーゆ〜四季の郷」で本日二度目の温泉に浸かり、
おなじみの(と言ってもこの時点で三度目の訪問ですが)松本IC近くにある豚さん食堂で
しょうが焼きを食べてから、道中で仮眠をとったりして安全運転で栃木まで帰りました。

こうして、人生初の5日間の山旅は幕を閉じたのでした。



久々に、心身共に打ちのめされた今回の山旅。
山をなめてはいけないと改めて思い知らされる機会になりました。

特に、雨への備えには十分気を遣っていたつもりだったのに、通用しなかったのが予想外。
自分はもともとザックカバーは信用していなくて、ザックカバーはもちろん使うけれども
濡れて困るものは個別に防水袋に入れていたんですが
その防水袋の口をきっちり閉めていなかったため、結局、防水袋の中まで水浸しになってしまいました。

防水袋の口を閉めていなくても、外からの水はザックカバーである程度防げるわけだし
まさか中まで濡れることはないだろう… そう思っていたんですけど
北アルプスの横殴りの雨の前では、そんな甘っちょろい考えは通用しないようで。
わさび平で下山用の服に着替えようとして、取り出した着替えがずぶ濡れだった時は唖然としました。

今回は下に降りてからの着替えでしたからまだ良かったものの、縦走の途中で服を濡らしてしまって
着替えようとした時に着替えも濡れていたら、と考えると…

そういう意味では、今回の登山は実にいい教訓になったと思います。
雨の中を実質3日間も強制的に歩かされる機会なんてそうそうありませんからね。

これまでで最長の縦走でありながら、眺めのいいピークには一つも登れなかった。
でも、それ以上に貴重な経験を積めた山旅でした。
テントに居ても風雨が強ければ濡れること、シュラフの保温性も湿気で日に日に落ちていくこと、
晴れなら何でもない道でも霧だと迷うこと、登山道の増水は予想以上であること…
知識として知ってはいても、実際に体験してみなければ実感できないことがいろいろありました。

今回得た教訓を糧に、万全の態勢でいつかまたここを歩きに来ます。

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