Trekking
西鎌尾根2011/09/23-25
長野県松本市/大町市/岐阜県高山市 [3060m(槍ヶ岳山荘)]所要時間:16時間20分
消費カロリー:計測せず
あのトンガリを、もっと近くで見てみたいGPSログ記録はこちら(別窓)


1日目 9/23(金) 【 新穂高温泉 → 双六小屋 】
2日目 9/24(土) 【 双六小屋 → 西鎌尾根 → 槍ヶ岳山荘 → 槍平小屋 】(前半)
2日目 9/24(土) 【 双六小屋 → 西鎌尾根 → 槍ヶ岳山荘 → 槍平小屋 】(後半)
3日目 9/25(日) 【 槍平小屋 → 新穂高温泉 】


2日目 9/24(土) 【 双六小屋 → 西鎌尾根 → 槍ヶ岳山荘 → 槍平小屋 】(前半)

この世に明けぬ夜は無し。たとえどんなに寒くても。

ということで、おはようございます。
何とか無事生存しております。トイレまで往復した時は死ぬかと思いましたが…

この夜の最低気温は、隣のテントの方々が言うには−10℃だったそうです。
正直、いくらなんでもそれは低すぎでは?と思わなくもないですけど、
ダブルウォールのステラリッジの中ですら−3℃でしたから、案外そんなもんなのかも。

ちなみに昨日は、双六はただ寒かっただけでしたが、白馬の方は吹雪だったとか。
そういう意味では、濡れなかっただけまだマシなのかも知れませんね。

双六のテン場の朝

徐々に人々が動き始めたテン場の朝。
ちなみに時刻はもう5時半。先月なら、この時間には大半のテントが引き払われていたものです。
さすがにみんな、昨夜の寒さはだいぶ堪えたようで(^-^;

小屋前から

さて、着替えて寒さから解放されると、ようやく周りの様子を見回す余裕が生まれました。
なんか、今日は恐ろしく晴れてる…! 頭上には雲ひとつ見当たりません。

いいね! これでこそ昨晩の寒さに耐えた甲斐があったというものです。
好展望の予感を抱きながら、5:47、テン場を出発。



■完璧な秋晴れ

さて、ここからがいよいよ"西鎌尾根"歩きの始まりです。
槍ヶ岳への三つの鎌(北鎌、東鎌、西鎌)の中では、もっとも危険度が低い登山道ではありますが
そうは言っても鎌は鎌。高所恐怖症だと怖いところもあるようで
少し緊張しながらのスタートになりました。

樅沢岳へ

双六小屋から、まずは樅沢岳(もみさわだけ)へ。
いきなりの200mの登りは、寝ぼけた身体にはちょっとした試練です。
昨日の疲労が抜けきっておらず、ザックが重い…
この先には水場がないため、水を満載していることも、重さに拍車をかけています。

樅沢岳

早くもバテ気味になりながら登ること約1時間で、樅沢岳に到着(6:39)

双六小屋は鞍部で東方面の展望がないため、ここでようやく槍ヶ岳を望む事ができます。
この標識の右手、ハイマツの間を抜けたところに展望広場があるので、立ち寄ってみましょう。

樅沢岳より槍ヶ岳方面を望む
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キタ━━(゚∀゚)━━!

ご覧の通り、天気は超絶快晴です。
先月は二日半も双六にいたのに一度もちゃんと見えなかった、槍ヶ岳や笠ヶ岳がくっきりと!

特に斜光線に照らされた笠ヶ岳への稜線は、思わず向こうに歩いて行きたくなるくらい見事です。
あ〜、なんかもう今日はこれで満足かも(笑)

樅沢岳より双六岳方面を望む
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双六岳方面も、これ以上なく晴れ渡っています。今日北アルプスに来た人は幸せですね。



■近いように見えるけど…

では、この天気に勢いをもらって、ガンガン進みますか!
次のランドマークは千丈乗越になります。

西鎌尾根

西鎌尾根は、地形図を見れば分かる通り、千丈乗越まで顕著なアップダウンはありません。
登山道も、序盤は特に危険を感じる部分はないと思います。
上の画像の通り、少々やせ尾根気味ですが、晴れていれば問題ないでしょう。

霜柱

…と、歩きながらふと足元を見ると、立派な霜柱が。こりゃ寒いわけだわ。
まだ9月ですが、山は着実に冬支度を始めているようです。

槍ヶ岳へ

ただ、今日に関して言うなら、風は吹いておらず、ポカポカ陽気でむしろ暑いくらい。
昨日と違って、生命を脅かされる感はまったくありません。

どっちを向いても最高の景色ですし、登山道は険しくなく、怖くもない。
こりゃ最高だね!と思いながら、テクテク歩いていきました。
ところが…

槍ヶ岳へ…

歩いても、歩いても…

槍ヶ岳へ……

…なんだかちっとも槍に近づいているような気がしない…

そう、実はこの樅沢岳→千丈乗越は結構な距離なのです。
今日は天気が良すぎて槍がくっきり見えるため、遠くないように思えてしまうのが罠でした。

更に、やはり昨日の疲労は残ったままらしく、この辺で大幅にペースダウン。
調子がいい時は「後ろから特急が来たよ〜!」と言われる側なのですが
今日は自分が言う側に(^-^;

恐怖地帯に突入

それに加えて、この道が"西鎌"と名づけられているゆえんが明らかになってきました。
ひぃ〜、岩稜帯がががが(><) 飛騨側の崖は見ないようにしよう…

なお、西鎌尾根には何箇所か鎖場があり、その大半はそれほど怖いものではないのですが
この岩稜帯にある鎖場は怖かった…
何が怖いって、急登である上に足場がザレなんですよね。
登山道は全体的に飛騨側に傾斜しているので、足が滑る→ザレなので止まれない→
谷にヒュ━━(。A。)━(゚∀゚)━(。A。)━(゚∀゚)━(。A。)━━と落ちていくイメージが…

槍に向かう時はまだ登りなのが救いで、逆から来ると踏み出しの一歩に勇気がいりそうです。
高所恐怖症の方はご注意を…

千丈乗越

そんなこんなで、体力も精神力も使い果たして、何とか千丈乗越(千丈沢乗越)に到着(10:15)
双六を出たのが5:47ですから、コースタイム3時間40分のところ
なんと4時間28分もかかっています。
どんだけ遅いんだか…(^-^;

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さて、ともあれ、ここまで来ればもう槍ヶ岳までは残りわずかです。
しかしヤマケイのコースタイムでは、なぜか槍ヶ岳山荘までまだ1時間半かかると書いてあります。
え、なんで…? と、疲労でうまく回らない頭のまま、前方を見上げてみると…

標高差400m!?

ぎゃああああ〜!!
たっ、高い、高すぎる! これからあんなに登るの…?

そう、のんびりアップダウンの稜線歩きはここで終了。
ここからは、槍ヶ岳山荘まで一気に300mほど高度を上げていくことになります。
もうやめて! とっくにK-TAROのライフはゼロよ!(いや、ほんとに…)

とは言え、登らないことにはどうにもなりませんので、重い足を引きずりながら登山再開。
あと300m… あと300m… と、念仏のように唱えながら歩いていきます。

ふと横を見れば…

激下り

帰路の飛騨乗越からの下山ルートは、笑えるほどの激下り。み、見なかったことにしよう(^-^;

今日は久々に完全バテ状態で、少し登っては休み、登っては休みの繰り返し。
一番ダメなパターンですね。
そうこうしているうちに後ろからツアーの集団が迫ってきたので
さすがにツアーに負けるわけには…! と、最後の力を振り絞って…

あと一歩!

あと一歩!
(ちなみに左の"アルペン踊りの"小槍の上に人がいます。どうやって登ったんだ…)

槍ヶ岳山荘

そして11:49、死にかけながらも、何とか槍ヶ岳山荘にたどり着いたのでした。

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