Trekking | |
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涸沢カール | 2011/07/25-26 |
長野県松本市安曇 [2350m] | 所要時間:10時間57分 |
消費カロリー:6629kcal | |
涸沢…そこはガスと雨の殿堂 | ※GPSログ記録なし |
<前編へ戻る ■奥穂高岳はどこ? 雨は一晩中、断続的に降り続いていました。 このテン場は水はけがいいので、テント水没の恐怖に怯えなくてすんで助かります。 前日までの睡眠不足もあってかぐっすり寝てしまい、目が覚めたらもう朝の4時でした。 さて、いよいよ今回の登山の命運が決まる瞬間がやって参りました。 意を決して外を眺めてみると… だめだこりゃ(T▽T) 相変わらず、奥穂はおろか北穂も涸沢岳も全く見えず… 幸いにして雨は止みましたので、このガスの中でも出発していく人は大勢います。 ツアーとおぼしき集団が、かろうじて下部だけ見えるザイテングラートに取りつき やがてガスの中に消えていく… 遠方から穂高に登ることを夢見て来た方々や、百名山ハンターにとっては この状況でも登る意義は十分にあるのだと思います。 ただ僕は、展望のない山頂には登らない主義でして… ここで登ってしまうと また来ようという気が失せてしまいますし、スッキリ晴れないのであれば 今回は登頂は断念して、また次回のお楽しみということにしましょう。 <ミニコーナー:今回得た教訓> ・行きの涸沢への登りで傘を差しているおばさまを見かけました。 以前なら「山で傘? ありえん!」と一蹴するところでしたが、風がない時は蒸れないですむし テン場でトイレに行く時などにいちいちレインウェアを着るのは面倒なので、 風がない状況限定なら、実はかなり便利アイテムなのではないかと思いました。 下山後にさっそくモンベルの折りたたみ傘を購入。 ・この登山に来る前に「へっぽこアウトドアァライフ」さんの2011-06-22の記事を読んでいて 「なるほど、豚角煮はカロリー高いし携帯できるし、登山に向いてるかも!」なんて思って 新島々のセブンで豚角煮を買っておきました。 で、この朝の朝食(カップヌードルリフィル)に角煮を全量投入したのですが… よくよく考えると、へっぽこ主婦さんはご夫婦で行くからあの量でいいのであって 僕は一人なんでした。そして目の前には、もはや麺が見えなくなってしまった豚角煮汁が… これはきつかった(;´д`) 山だからスープの一滴まで残すわけにはいかないし 死ぬと思いましたね。この一食だけで1,000kcal越えてるんじゃないかという勢い。 食事は、ソロの方のブログを参考にすることにしましょう。 ----- 7時頃になると、テン場のガスはだいぶ切れて、薄日が差すようになりました。 テントのグラウンドシートまですっかり乾いて、気分良く撤収準備が進みます。 さらば涸沢、また来る日まで――― 8:27、下山開始です。 ■日差しはやっぱり暑かった 晴れてくると、標高2,000mでの日差しはやっぱり強烈でした。 登山道脇を流れる沢の冷気がありがたいです。 さて、下山すると決めたからには、観光客の方々の帰りのピークにぶつからないように 早めにバスターミナルに向かうことにしましょう。 ということで横尾からは少し早歩きで、河童橋着が13:02。 今回は涸沢山荘・徳沢園共にソフトクリームはお預けにしていましたので ここで上高地ソフトクリームをいただきました。 どちらかというと濃厚寄りかな… 個人的にはあまり好きなタイプではなかったですが 観光地なのを考えればこれでいいのかも。 時間帯が違うためか、河童橋は昨日とは比べものにならないほど、人で溢れていました。 日差しが強いと梓川の綺麗さが際立ちますね。 相変わらず穂高は雲の中ですが、周囲の方々は皆それなりに満足そうでした。 14:00頃のバスで上高地バスターミナルから沢渡へ帰還。次に来る時は好天になることを祈って! ■余談1 山中一泊したので、帰り道はどこかで温泉に… と思って立ち寄ったのがこちら。 波田町町営の「竜島温泉せせらぎの湯」です。 (ナビだと分かり辛いかも? 158号線から梓川を挟んで反対側にあり、下流側からしか 渡れないので、上高地から来た時は一旦通り過ぎることになります) 僕は温泉マニアではなく、更に言うとこの時までは温泉好きではなかったので この温泉に何か特筆すべき事を求めてきたわけではありませんでしたし、 実際、内湯×1、露天×1のこじんまりした温泉だったのですが… 平日の昼間だったためか、自分の他のお客さんは二名のみと空いていた上に、 露天風呂に入った後に風呂脇のベンチで涼んでいると、見上げた先にあるのは山と青い空。 そこを爽やかな風が吹き抜けて… 実に気分爽快だったのです。 今まで、冬にばかり露天風呂に行っていて、露天風呂の何がいいのかよく分からないでいましたが 今回のこれは本当に気持ちよかったですね。山歩きしている時より気持ちいいと思ったくらい。 これを機に、これ以降は登山と温泉をセットにすることになったのでした。 ■余談2 この日は松本のルートインに泊まり、未練がましく天気予報が変わるのを待っていましたが 結局翌日になっても山の天気は曇りのち雨でしたので、諦めて栃木に帰ることに… で、ただ単に帰るのでは芸がないので、ここはひとつ安曇野の名水でも汲んでいこうと 向かった先が、烏川林道にある「延命水」でした。 去年、三股から蝶ヶ岳に登った時には気づかなかったのですが、「ほりでーゆー四季の郷」から 三股に向かう途中の右手に、この延命水があります。 林道は一部に離合不能な狭隘な部分があるので、運転が苦手な人だとちょっと気後れするかも しれませんけど、要所要所に待避場所とカーブミラーがありますし、交通量も多くないので 辿り着くのはそれほど大変ではないでしょう。 苔むした岩の間から幾筋もの清水が流れ落ちる様は、もうこれを見るだけで寿命が延びそうな 神秘的な光景でした。冷えた岩清水は見た目の通りの美味しさで、汲みに行って良かった(^-^) |