Snowshoeing | |
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東篭ノ登山 | 2010/02/14 |
群馬県吾妻郡嬬恋村/長野県東御市 [2227m] | 所要時間:4時間31分 |
スノーシューで2000m超の世界へ | ※GPSログ記録なし |
<前編へ戻る 先ほどの案内板の地点から少し先に進んだところの右手に、東篭ノ登山の登山道入口があります。 ![]() 但し、冬期は道標が雪に埋まっているのか、それとも僕が見逃したのかは分かりませんが どこにもそれらしき標識はありませんでした。 大抵は先人のトレースがあると思いますけど、もし先頭になった時は、この写真の右手少し手前に 池の平湿原の案内板がありますので、そこから山の方に入っていけば、木の枝に赤いリボンが 巻いてあるのに気づくと思います。 今日は時間も遅いので当然トレースがありまして、それを辿って登山道に入りました。 ここからしばらくは樹林帯の中を登っていくことになります。 ■山頂直下までは順調。しかし… さて、それではいよいよスノーシュー登山の始まりです。 昨日降ったばかりのパウダースノーの上をバフバフ埋まりながら登っていきます。 これこそまさにスノーシューの面目躍如と言ったところ。 登山道入口から東篭ノ登山山頂までは約800m。夏なら40分のお手軽ハイキングコースですが、 果たしてこの雪の中でどれだけ時間がかかるのか興味がありますね。 ![]() 登山道には定期的に赤いリボンがあり、夏道を外すことなく山頂まで向かうことができます。 地元の方が整備されているのでしょうか。ありがたいことですね。 登山道は全般的に緩やかな勾配で、スノーシュー(SW-7M)のなんちゃってクランポンでも 余裕でした。 もちろん、そうは言っても雪の斜面を登るのは結構疲れるものです。 でも、もう暗くなる前に下山できないようなことはないでしょうから、息せき切って登るのはやめて 疲れたら休んで深呼吸しながら、辺りを眺めてのんびりすることにしました。 歩くのをやめるとそこは無音の世界になります。上を見上げると… ![]() そこは雪と氷の世界。"冬"をこれほど心地よく感じられる機会はそうそうないかも。 ----- 35分ほど歩いた頃でしょうか。ふと目の前が開けて、樹林帯から抜け出しました。 ![]() お、いよいよ山頂に近づいて来た気がしますね! 振り向くと池の平湿原が眼下に見えます。なんだかんだで結構登ってきたようです。 ところが、ここで一つ問題が… この写真の位置から右手に回り込み、そこから30mほど直登したところが山頂なのですが 問題はその最後の30m。山頂付近はハイマツが少し生えているだけの岩場になっていまして、 風を遮る樹木がないため、強風で積雪がカッチカチにクラストしているのです。 これが(僕の経験範囲内では)半端でなく、SW-7Mのクランポンが刺さらないのはまだともかく 石突きを外したストックですら弾き返される始末。 ありゃりゃ、困ったぞ… 今日はアイゼンもピッケルも持ってきていませんから(と言うか、そもそも持ってない) ここでもし足を滑らせると、下の方の樹木に引っかかるまで止まらなさそうです。 傾斜から考えるとさすがに谷まで滑落するような事はないと思いますが、滑り落ちていく過程で ハイマツをバキバキにぶち折ったりしたら、登山者としてかなり問題ですよね(−−; でも、山頂は本当にもう間近で、ここで引き返すのはさすがに悔しいものがありました。 うまく露岩に引っかけながら降りれば何とかなると思うことにして、とりあえず山頂へ。 (登る時は怖くないんですよね) …と、不安要素を残しつつ、東篭ノ登山の登頂に成功しました(12:01) ![]() ちなみに、そんな山頂で最初に撮ったのがこの写真。 僕は一眼を使っていても、撮っている写真は所詮スナップ写真の域を出ないレベルのものなので 普段はあまり構図の善し悪しを気にせずに載せていますが、それにしてもこれはひどい(^^; 山名版の位置も変だし、なんで浅間山を隠してしまっているのか… 先日、会社で上司に「雪山で構図を考えてる余裕なんてあるの?」と聞かれて 「ありますよ(キリッ)」なんて自信満々に答えていましたが、 この時は風が冷たくて全然余裕がありませんでした。 気温は-5℃くらいでしたから、冷静に考えると寒いと言うほどではなかったんですけどね。 樹林帯の無風登山から一変していきなり風に吹かれたので、焦っていたのかも知れません。 さて、山頂はまさに360°の大展望。 遠景は霞んでしまっていますが、今日の天気予報(晴れのち曇り)から考えれば これでもむしろラッキーな方かも知れません。八ヶ岳も北アルプスも見えますしね(^-^) これだけの展望ならパノラマ写真を撮らずにはいられない、ってことで、強風でふらふらしながら 何とか撮影してみました。今回はさすがに枚数が多くて、手持ちでは水平が確保できず 八ヶ岳や北アはだいぶ地殻変動に見舞われていますが(^^; よろしければご覧下さい。 今回は写っている山が多いので、ちょっとだけ山名入り版も作ってみました。 ![]() 山名なし版:クリックで拡大(5514*600 1000KB 画面下スクロールバーで右方向へ) ![]() 山名あり版:クリックで拡大(5514*600 1006KB 画面下スクロールバーで右方向へ) こうしてみると、憧れの北アルプスもちゃんと山が識別できるレベルで見えていたようです。 (撮影当時は山座同定している余裕はなく…) それと四阿山、今まで興味がなかったので初めて見ましたが、立派な山容ですね! 百名山の名は伊達ではないというところでしょうか。 ■昼休憩、そして恐怖の下山 山頂に突っ立っているとさすがに冷えるので、岩陰に隠れてランチタイムにしましょう。 バーナーは持ってきていないので冷たいおにぎりとパンのお昼ですが、もはや定番になった テルモスのオニオンスープだけで十分暖まります。やっぱりテルモスがあるのとないのとでは 冬山における食事の楽しみが全然違いますね。導入後四山目にして早くも元を取った気分です。 ちなみにこのテルモス(山専ボトル)、今回から保温カバーも導入したのですが (専用品ではなく、モンベルのペットボトルホルダー1L)そのおかげか 保温力はもはや驚異的なレベルで、この山頂でも熱すぎて 雪でも投入しないことにはとても飲めませんでした。 お湯を入れたのは朝5時ですから7時間前ですよ!? それでこの温度とは… さすがに山専と銘打つだけのことはあるな、と思わずにはいられませんでした。 ----- さて、お昼も食べましたし、眺めも満喫できましたから、それでは下山にかかりましょう。 で、問題は先ほどのクラスト斜面でして… ![]() この写真だと、てんで大したことないように見えますが 高所恐怖症の僕としてはこの斜度は脅威なのです。 そして何よりスノーシューのクランポンもストックも刺さらないのがきつい… 途中までは降りてきたものの、そこで進退窮まってしまいました。 するとそこへ、水ノ塔山から縦走してきたと思われる二人パーティが降りてきました。 二人ともタブスorアトラスのスノーシューだったように見えましたが、なぜかその二人は 特に苦労している様子もなくて、スイスイ降りていくのです。 そこでよく歩き方を見てみると、スノーシューの前爪に思いっきり体重をかけて地面をえぐるように すれば、こんなカチカチの氷にも爪が食い込むようでした。 で、その後を真似しながら降りてみたら、なんだ、SW-7Mのクランポンでも結構刺さるんですね。 これでホッと一安心。なんとか問題の斜面を下りきることができました。 それにしても、あのお二人が来なかったらどうしてたんだろう、と思うと恐ろしいものがあります。 今後の山ではこれ以上の斜面に出くわすかも知れないし、スノーシューイングの時も アイゼンは必ず持参しようと心に誓ったのでした。 ■あとはのんびりスノーハイキング 樹林帯の中に入ってしまえば、あとはもうこっちのもの。 緩やかなパウダースノーの斜面では、SW-7Mのようなグリップの弱いスノーシューの方が 止まらない分、半分滑るように降りていけるので アセント系のスノーシューより却って歩きやすいそうです。 あちこち撮影してみたり、森の中で座り込んで空気に浸ってみたりと ずいぶんのんびり降りてきましたが、それでも30分ほどで登山道入口に戻れました。 ![]() まるで狙い澄ましたかのように、空はもうすっかり曇っています。 山頂にいた頃には晴れていてくれたことに感謝、感謝です。 再び林道を歩いて高峰温泉へ。 もう遭難はありませんから、少しでも長く雪山にいたくてゆっくり、ゆっくり歩いていきました。 13:57、高峰温泉に到着。 ![]() そしてここからはまた雪上車のコースを辿り(ゲレンデで一人だけ冬山装備という羞恥プレイ付き) 14:21に駐車場に到着。これで今日の行程は終了です。 あー楽しかった! 夏山とは全く違う雪山ならではの雰囲気を十二分に満喫できた一日でした。 今年から雪山を始めるかどうか、最初はずいぶん悩んだものでしたけど ホント、チャレンジしてみて大正解。 遭難や凍傷の危険を知りつつも雪山に挑む人々の気持ちが、何となく分かってきたかも… そんな気がする今日この頃でした。 |