Trekking
小蓮華山2010/07/26-27
新潟県糸魚川市/長野県北安曇郡小谷村 [2766m]所要時間:8時間7分
消費カロリー:5086kcal
はじめてのてんぱくGPSログ記録はこちら(別窓)

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夜中はそこそこ強い風が吹いていまして、そのたびに起こされたのでよく寝られませんでした。
結局、テントに影響は出ませんでしたが、ここが稜線のテン場でなくて良かったと
つくづく思ったものです。
これが冷池のテン場だったりしたら、僕のいんちきな設営ではまずかったかも知れません。

で、寝たり起きたりを繰り返しながら、気づいたら3時半。
お〜い、また寝坊だよ! ってことで慌ててスープを作ったり着替えたり…
準備万端整う頃には、もう空はすっかり明るくなっていました。

白馬大池の朝

さて、今日の行動予定ですが…
二泊するつもりはないので、今日はとにかく最終的には栂池に下りることになります。
となると、問題はここからどこまでピストンするかということ。
テントはこのまま置いておくとしても、白馬岳まで往復するにはちょっと時間が足りないような
気がします。でも、ここでは決められなかったので、とりあえず小蓮華山まで登ってみて
その時の状況で判断することにしました。

ザックに最低限の荷物だけを入れて、4:48、白馬大池を出発。



■北アルプスの朝。気ままな稜線散歩

白馬大池から小蓮華山までのコースタイムは2.10。
(いやいや、ヤマケイのこのコースタイムおかしいでしょ絶対… 2.10もかかるわけがない)
白馬岳までは3.50なので、今からではちょっと無理そうですが、果たしてどうなる事やら。

アルペングリューエンに染まる登山道

ここから小蓮華山までの稜線はご覧の通り、特に歩きにくいところも危険なところもなく
快適な山歩きが楽しめる部分です。

あ〜、それにしても荷物が軽いって素晴らしい!
思わず笑っちゃうくらい疲れないですね。これは思ったよりも早く歩けるかも。
縦走の方々が重いザックに辟易している横を通り過ぎながら、ガンガン高度を上げていきます。

※余談ですけど、昨日、僕のテントの三つ隣に、単独の細マッチョないかにも山男っぽい
 若いお兄さんがいたんですが、その人もテントを置いて小蓮華山の方に登っていったため
 追いつけるかな、と思いながら後ろを付いて歩いていました。
 でも、結局簡単に突き放されましたけどね… 小蓮華山に着いた辺りではもう見えなくなったし。
 しかも、僕は小蓮華山で引き返したのに、その方は僕がテン場で食事をしている頃には
 (恐らく)白馬岳から帰ってきて、しかも僕より早く撤収して下りていきました。
 スマートだ! やっぱり場慣れしている本格派は行動が素早くて格好いいですね。

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そして稜線をある程度登ると、予想通り五竜岳方面に展望が開けました。

白馬岳が見えてきた! …見えてないけど

こうして見ると、改めて北アルプスのスケールの大きさに圧倒される思いがします。
そりゃ人気も出るわ… いつの日か、全てのピーク、全ての稜線を歩いてみたいものです。

into the sky

小蓮華山の直下は一部ガレ場になっています。
後続の方はずっと離れているので危険は少ないですが、落石を起こさないように慎重に登って…

小蓮華山・山頂

6:06、まずは小蓮華山・山頂に辿り着きました。
白馬大池から1.18。やっぱり(実質的に)空身だと楽でいいですね。



■白馬岳はガスの中

さて、ここまではそれなりに快調に来ています。そこで白馬岳まで行けるかどうか考えましたが
今からだと早くても白馬大池のテン場に戻るのが10時頃になりそうです。
食事や撤収の手間もありますから、栂池に着くのはだいぶ遅くなりそうですね。
そこから栃木まで更に4時間のドライブがあると思うと…
ということで、今回はここで引き返すことにしました。

それに、白馬岳はご覧の通りガスの中ですしね。(この後、晴れたんですけど_| ̄|○)
僕は百名山ハンターじゃないので、展望の利かないピークには興味がないのです。

白馬大池が遙かに

往路を振り返って。
こうしてみると、結構な距離を歩いてきたようにも見えますね。

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この稜線には高山植物が多く見られます。
僕は普段草花には全く関心はないんですけど
(一眼を持っていると、花に詳しいと思われるのか、よく質問されたりして困るんですよね)
それでもこうした厳しい環境の中で咲いている花を見ると、思わず綺麗だな感じてしまいます。

タカネイブキボウフウ

ハクサンイチゲ

そして空を見上げれば、そこに広がるのは純粋な青。

抜けるような青空
クリックで少し拡大(903*600 136KB)

う〜ん、気持ちが良いですね! 彩度を上げてないのにこんな色になるって素晴らしいです。

日もだいぶ高くなり、一日のうちで空が一番綺麗に見える時間帯になりましたので、
中途半端な場所からですが、パノラマを撮ってみました。

小蓮華山の稜線より後立山連峰を望む
クリックで拡大(3902*600 440KB 画面下スクロールバーで右方向へ)

遠くに鹿島槍が見えていますね。次はあそこに行けるかな?



■さらば北アルプス、また来る日まで

帰りは写真を撮ったりすれ違いでの待ちが発生したりして、やたら遅くなりました。

鏡のような水面

7:40、白馬大池テン場に帰着。

さて、小蓮華山に向かう時の食事はスープとバームクーヘンですませてしまったので
ちゃんとした朝食を採りましょう。今回用意したのはこちら。

尾西の赤飯とLAGERのカレーうどん

左はアルファ米の定番である尾西の赤飯、右はLAGERのカレーうどんです。
縦走組はみんな出発してしまいましたし、定着登山組はまだ白馬岳から帰ってこないので
湖畔には誰もおらず、池を眺めながら一人でのんびり朝食。う〜ん贅沢。

で、以前食べた山菜おこわが旨かったこともあり、期待していたのは赤飯の方だったのですが
今回の赤飯はちょっと失敗でした。待ち時間が短かったのか、変にもさもさしていましたね。
一方、カレーうどんの方は予想外にまとも。
もちろん軽量化した食品なので麺の食感とか量はいまいちでしたけど、それでもちゃんと
"カレーうどん"していました。
カレーのスープに騙されているのかも知れませんが(笑)ともかく旨けりゃそれが正義でしょう。

ちなみに湖畔の様子はこんな感じ。 ※画像クリックで動画再生(WMV9/4.07MB)

静かな池の畔。聞こえてくるのは風の音と鳥の声、それとポンプの音(^−^;

癒されますね(^-^)

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さて、それではそろそろ帰らないと、栂池のロープウェーが混雑しそうな時間になってきました。
名残惜しいですが、今日はもう下山することにしましょう。9:53、下山開始。

帰路は下りですから往路より楽とは言え、やはりこの重いザックを背負っての行動は厳しいです。

ゴーロと天狗原

足下はこんなだし…(汗) 最後の頃はもうバテバテでしたね。

栂池山荘&栂池ヒュッテ

それでも何とか、12:02に栂池山荘に戻ってきました。あ〜疲れた!

そしてここに着いたからには、何はさておき、まずは昨日チェックしていた売店へと一目散。
お目当てはもちろん…

下山後の定番

これ!
やっぱり登山の後にはコレは欠かせませんよね!
もう昨日登る時点から、帰りにコレを食べることが楽しみだったので…
こういうシチュエーションで食べるとおいしさも格別です。(*゚∀゚)ウマー!

ちなみに、目の前の栂池山荘ではこの「野いちごソフト」を売っていまして、一方その向こうの
栂池ヒュッテでは「ブルーベリーソフト」を売っています。
どちらも甲乙付けがたいですが、強いて僕の好みをいうならブルーベリーの方がわずかに上かも。

…え? 二つも食ったのかよって? いやいや、そんな訳ないじゃないですか。
この後、ゴンドラリフトの栂池高原駅横にある売店でも食べましたから三つですよ(笑)
この三つだけで、下山の時に消費したカロリーを相殺してしまっているような気もしますが…



…とまあ最後はグダグダになってしまいましたが、こうして無事終わった初の北アルプス登山。
(冷静に考えると、子供の頃に唐松岳には登ってるんですが、それはノーカンってことで)
70Lザックを背負っての初めての登山、初めてのテン泊…と、貴重な経験を積むことができました。
白馬岳山頂は踏めませんでしたが、全般的に天候にも恵まれ、とても満足して帰路につけました。

一方、根本的に体力が足りていないとか、余計なものを持ってきている&必要なものがない、など
反省点がいろいろありましたから、それは今後に活かしていかなければと思います。
体力はどうしよう… 何度も繰り返して慣れるしかないのかな?
男体山などで山岳部の学生がボッカ訓練している意味が、ようやく本当に理解できた気がしました。

EXIT