Trekking
両崖山-行道山-深高山-石尊山
【栃木百名山】
2010/05/02
栃木県足利市 [506m(深高山)]所要時間:10時間1分
消費カロリー:6469kcal
足利縦走30km …足が!足がぁぁ!GPSログ記録はこちら(別窓)

石尊神社奥宮から夕暮れの足利市を望む

■Introduction

今年は北アルプスに挑むという目標がありまして、それを達成するためには体力の強化が必須です。
そこで山歩きも、去年のように短距離・短時間のものではなく、長距離で高負荷になるようなルートを組もうと、去年からいろいろプランを考えていました。

そして季節は今や春真っ盛り。低山を歩くにはまさにもってこいの季節です。
と言うことで今回は、足利市の栃木百名山である「両崖山」「行道山」そして「石尊山」の縦走にチャレンジしてみたいと思います。
「関東ふれあいの道」に沿って歩けば総行程30kmを越えるロングコース。
未知の距離なので、果たして歩き通せるのかどうか興味がありますね。では、いってみましょう!



■織姫公園駐車場はどこ?

今日の行程は、両崖山から順に行道山→石尊山と辿っていく事にしました。
この場合、起点は両崖山から尾根沿いに南に下ったところにある織姫神社(織姫公園)になります。
ということで、まずは駐車場のある織姫公園へ。
織姫神社にも専用駐車場はありますが、あれは参拝用のものだと思うので、登山者は公園の方に停めるのがベターでしょう。

しかし、織姫神社の正面にある神社専用駐車場と違って、織姫公園用の駐車場はアクセスが分かりにくいです。
ナビなしでここに来る場合は、十分な下調べをしないと延々とさまよう事になるかも…


大きな地図で見る

公園の駐車場へは、尾根の東側からアクセスする事になります。
上の地図で足利短大の左側に二本の道路がありますが、駐車場はこの両方の道路の途中、及び行き止まりに設けられていますので、お好きな方へ。
詳細はこちらのページをご参照下さい。
とにかくこの道路にさえ入れれば…上の地図だと、市街地から「法楽寺」方向に曲がるT字路さえ
見逃さなければOKです。

織姫駐車場

織姫駐車場着8:05。これから30kmも歩こうとしている割にはずいぶん余裕ですね!
どういう計画なのでしょうか… 早くも先行きが不安になってきました(^^;

ちなみにこの織姫駐車場は、上の足利市HPのMAPで言うところの、一番左端のPになります。
3つの駐車場の中ではここが最も空いているようでした。
(両崖山に一番近い"もみじ駐車場"は、この時点で既に満車)
なお、どの駐車場も最近は車上荒らしが多いようなので、貴重品は置いていかないようにしましょう。



■まずは両崖山へ

さてさて、のんびりしている時間的余裕は全くないので、すぐに出発することにします(8:15)
ここから織姫公園内を通過して、まずは最初の栃木百名山である両崖山(251m)へ。
なお、両崖山方面への道標はそこら中にあるので迷わないでしょうけど、登山道の起点に最も近いのは前述の通りもみじ駐車場ですので、他の駐車場に停めた場合はとにかく最初にもみじ駐車場に向かうのが手っ取り早いと思います。

噴水広場

公園の途中にある噴水広場。藤とツツジが色鮮やかで、春の到来を強く感じさせますね。
この公園は何気に結構標高が高いので(と言っても100mちょっとですけど)、公園のあちこちから足利市街を見渡す事ができます。
上の写真じゃ全然分かりませんけど、この広場からも眼下に町並みが広がっていい眺めです。
散歩している人をちらほら見かけましたが、こんな公園だと散歩も気分が良いでしょうね。

新緑の登山道

公園の途中から道が徐々にハイキングコースらしくなっていき、やがて尾根に出た事が明瞭になります。
駐車場から両崖山までは距離にして2.0km、高低差150m程度ですから、顕著なアップダウンはなくまさにのんびりハイキングといった趣です。

それにしても、予想外に気持ちのいい尾根道ですね!
低山の尾根道にしては木の密度が高くないため、視界が広いですし、風が吹き抜けるので爽快です。
春ですから花の彩りもあって、まさに今がハイキングには最適期だと思います。

振り返れば市街が一望

振り返れば市街を一望。
今回は登っていくだけですが、両崖山までの往復にすれば、帰路はとても楽しく下りられそうです。
こりゃいいな… 自分が足利市民だったら毎週来たくなるくらいの勢いでした。

道中には眺めの良い場所がいくつもあり、また展望台兼休憩所もあります。
ですので、どこかで一枚パノラマを作っておこうと思っていたんですが…
あまりにも傾斜が緩やかで疲れなかったため休憩のタイミングを計り損ねて、気づいたらもう山頂直下。
あ、失敗した… ということで慌てて一枚。こんなところで撮るなよ…って感じですが(T▽T)

両崖山山頂直下より足利市街を望む
クリックで拡大(2101*600 625KB 画面下スクロールバーで右方向へ)

いつかまた、空気の澄んだ日に撮りに来ようと思ったのでした…

さて、最後は階段をひと登りすると、そこが両崖山山頂です(9:00)
両崖山

これで今日の行程(30km)の1/15が終了しました(笑)
1/15で40分以上かかってますが大丈夫なのか…

まあそれはともかく、この「織姫神社〜両崖山」は、春や秋に家族連れでハイキングに来るにはぴったりのコースだと思いました。
時間的・体力的にも容易ですし、天気が良ければ好展望の中でとても爽やかな山歩きになるでしょう。
逆に言うとコースのほとんどが日晒しですので、真夏はかなり厳しいかも。日焼け止めは忘れずに。



■お次は行道山

さて、どんどん行きますよー!
次の目的地は、今日二山目の栃木百名山になる行道山(442m)です。

両崖山から行道山までは約4kmの道のり。相変わらず雰囲気の良い尾根歩きが続きます。

行道山へ

この区間は、両崖山までの区間と比べるとややアップダウンが激しくなり、徐々にハイキングから軽登山の様相を呈してきます。
単純高低差だと200mもない行程ですが、実際にはこれがなかなか歯ごたえのあるコースなのでした。

行道山の山腹にある浄因寺まではバスの便があることもあり、行道山と両崖山を縦走する場合は、今回の僕の行程とは逆に行道山→両崖山の方が人気があるようです。
(家族でハイキングをする際に、特に小さなお子さんがいる場合は行道山→両崖山を選ぶ事をお勧めします。逆はキツイかも)
そのせいもあってか、両崖山を過ぎるとほとんど人と出会わなくなりました。
(行道山からこちらに向かってくる方々の大半は、まだここまで来ていないのでしょう)
静かな春の山道をテクテク歩いていきます。

北関・工事中

このコースではお約束(?)の、北関東自動車道の工事現場をパチリ。
工事は順調なようですね。これが全線開通すれば栃木⇔群馬のアクセスは飛躍的に向上しますからぜひ早期の開通を期待したいところです。
足利にもICができるようですので、家からここまでほぼ高速オンリーで来られるようになるのも嬉しかったり。

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道中では地形図に載っていない道路を横断することがあったりして、ちょっと「あれ?」と思ったりした場面もありましたが、そうは言ってもここは「関東ふれあいの道」、道標の配置に抜かりはありません。
ですので、地形図を持っていなくても迷うことはないでしょう。
(地形図は不要と言いたいんじゃないですよ。もちろんあった方がいいのは言うまでもないです)


ところで、毘沙門天への分岐を通り過ぎ、大岩山へ続く長い登りを汗だくになりながら歩いていると、ふと気になってきたことがありました。
今日ここに来るまでに食べたものは、朝、家でトースト二枚、駐車場でVAAMゼリー一袋、そしてこの行道山への行程の途中でチョコバーを一本、これだけです。
登山の食事としては明らかに炭水化物が足りません。
そう気づくと、このままでは筋肉が溶けてしまう!という焦燥に駆られてしまいました。

大岩山のテーブル

そこで、ちょうど誰もいなかった大岩山(10:09)で、食事休憩を取ることに。

それでこの食事なんですけど、少し考えていたことがありまして…
今年は何回か幕営(テント泊)の予定があります。
今までは日帰り登山しかしていませんでしたから、食料は朝コンビニで買ってくれば良かったんですが、幕営では日持ちしない食料は持って行けません。
そのため、アルファ米やレトルト、フリーズドライのような携帯食料が必要になります。

しかし、最初のテント泊で、いきなり食べたこともない携帯食料に頼るのは「おいしくないかも…」というリスクがありますね。
そこで、今年は日帰り低山歩きの時にも、積極的にそういった食料を食べてみて、あらかじめおいしいものをピックアップしておこうと思いました。

幸い、先日、JR宇都宮駅西口のビル内に好日山荘がオープンしまして、ここはどういう訳か登山用食料のラインナップが充実していましたので、あらゆる携帯食料を手に入れることができました。
一山に二食ずつ食べないと間に合わないくらい買い込んでしまったので、今日から早速試してみることにしましょう。

ということでレビュー第一弾は、尾西食品の「山菜おこわ」です。

Onisi 山菜おこわ

アルファ米の草分けである尾西食品のこのシリーズは、非常食にしては美味しいと評判です。
今回は最初ということで、安牌と思われるものから手を出してみたのでした。

作り方は至って簡単、スプーンと脱酸素剤を取り出し、お湯を入れてかき混ぜて15分待つだけです。
今はまだテルモスのお湯も熱々ですから、テルモスから直接注いで終了。では15分待って…
…ってしまった! 無意味な待機時間が発生してしまった(汗)
ただでさえ時間がないのに…

15分待つことは事前に知っていて、歩いている間は「サタケのマジックパスタにしよう」(こちらは3分)と思っていたのに、気づいたら山菜おこわにお湯を注いでいたのでした。
僕は米を食べないと食事をした気がしない典型的な古い日本人体質なので、無意識のうちに米を選んでしまったんでしょうね。
今日は20℃もあってやたらに暑く、頭も朦朧としていたのかも知れません。

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さて、今後の行程を考えながら待つこと15分、ようやく完成です。開けてみましょう。どんな感じかな?

普通においしい

ふむふむ、アルファ米なので多少お米の形は崩れていますが、見た目はそんなに悪くないですね。
では、さっそく一口…



うまい! \(^o^)/ テーレッテレー♪(おっさんでスミマセン)
これはちょっと予想以上においしいです。
と言っても、もちろんこれは保存食なわけで、あくまで保存食にしてはおいしいという意味ですが
思っていたよりはずっと普通の山菜おこわに近い味、食感で、味音痴の僕としてはほとんど違和感なく食べられました。保存食でこれだけの出来なら十分でしょう。

ただ前述の通り、待ち時間の15分が状況によってはネックになるため、登山で使うなら昼食のような大休止か、もしくはテント泊の夕食などで使用すると良いでしょうね。
量も結構多いので(出来上がり時の量は210g)、ガッツリ食べたい時におすすめ。
総合評価は… 不満はないですけど、とりあえず初回なので80点ということにしておきます。

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…とか何とかやっている間に、もう10時半を過ぎてしまいました。おいおい、マジで時間ないよ!
「うまい! \(^o^)/ テーレッテレー♪ 」とか言ってる場合じゃない!

ということで、食べ終わったら即出発です。
急登は大岩山までで一息ついて、ここから行道山までは緩やかな尾根歩き。
距離もほとんどなく、10分ほどの歩きで行道山(正確には"石尊山見晴台")に辿り着きました(10:46)

行道山(石尊山見晴台)

中途半端なアングルの画像ですみません。
ここは両崖山〜浄因寺の行程の中で最も展望の良いスポットで、浄因寺からここまで足を伸ばす人も多いため、ベンチも四阿も混んでいて、画像が人だらけになるのでうまく撮れませんでした。

うまく伝わらないでしょうけど、とにかくここの見晴らしは素晴らしいです。
浄因寺からはそれなりに標高差があって「登った!」という気分になるでしょうから、ハイキングにはうってつけかも。



さてさて、これで今日の全行程の約1/5が終了した訳ですが、 逆に言うとこれだけ書いてもまだ1/5なんですよね(^^;
ページが縦に長すぎるので、今回は三分割しようと思います。続きは中編へ>

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