Trekking
両崖山-行道山-深高山-石尊山
【栃木百名山】
2010/05/02
栃木県足利市 [506m(深高山)]所要時間:10時間1分
消費カロリー:6469kcal
足利縦走30km …足が!足がぁぁ!GPSログ記録はこちら(別窓)

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時間に迫られてはいても、今回はちゃんとした登山道だと分かっている分だけ心に余裕があります。
足取りも軽くなりました。そう、たとえ取り付きから急登だとしても。

のっけから急な登り

…すみません嘘です。
もう急登はやめて! K-TAROのライフはとっくにゼロよ!

いやまあ、実際は言うほど急じゃないんですけどね。今の体力だとちょっとキビシかったです。

でも大変なのは最初だけ。後はもう、のんびりのんびり上がっていきます。
さすがにこんな時間から登り始める計画性のないアホは自分だけなので、誰もいない山の中を一人テクテクと歩いていきました。
(ちなみにこの後、石尊山を下山するまでの間は誰とも会わず)

静かな森の中…

道中は何度か林道と並行して進む部分がありまして、その林道の路肩に駐車して登る人もいるようです。
ただ、個人的にはそこまでしなくても…と思いますけどね。
車なら猪子トンネルの脇に駐車スペースがありますから、せめてそこから登った方がよほど達成感があると思うんですけど。

ちょっとした岩場

登山道は前述の通り、全く何てことのない道が続きますが、道中で二カ所ほどトラロープの張ってある部分があります。
特に急傾斜というほどでもありませんし、危険だとは思いませんでしたけど、強いて言うと雨上がりの下山の時は少し注意が必要でしょうね。登りなら特に問題なしです。

そんなこんなで、登山口から43分で深高山・山頂に到着しました(15:28)

深高山・山頂!

この深高山(506m)が、本日通る山の中で最高峰になります。
もっとも、登山口の標高が既に200m以上ありますから、この山単独で見たら体力的には簡単。

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ところで、今日は大岩山で山菜おこわを食べた後は、道中の二度の行き止まりでそれぞれおにぎりを一個ずつ食べたのみです。
これではカロリーは全く足りず、いつシャリバテしてもおかしくありません。

そこで、遅まきながらここで昼食にしましょう。
この深高山山頂は展望に優れるという話もありましたが、少なくとも今日(2010/05/02)の時点では木々に覆われて展望はありませんし、それにあまりのんびり食事をしている時間もありませんけど、ここは無理にでも食べておかないと後がきつそうですから。

ソロセット・焚 & P-153

お湯を沸かしてカップラーメンでもいただくことにします。
(調理器具はスノーピーク ソロセット・焚と、プリムス P-153)

ちなみに、この時点でも山専ボトルのお湯はかなりの温度ですから、実際のところバーナーはいらないって言えばいらないんですけど、まぁ、自己満です。
こうしているといかにも山で食事してる!って気になるので(笑)

なお、山ではカップラーメンの残り汁は捨てられませんから、最後は残っていたおにぎりを投入して雑炊風味に。
疲れていると、これはこれで美味しいものなのです。

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そうそう、突然ですが、今回から本格的に使用することになったザックであるスペクトロAC32について、ここで少し語らせてください。

まず、行動開始から7時間半経過した今でも肩の痛みは全くありません。
今回の山行では、ハイドレ1.5Lにプラティバスの2L(未使用)、山専ボトル、それに道中で仕入れたコーラや缶コーヒーなど特に水関係のアイテムが多く、32Lのザックがパンパンになるくらいの量が詰まっていますので
日帰り登山にしてはかなり重いザックになっているのですが、それでこれだけ歩いて何ともない(肩が痛くならない代わりにどこかが疲れているわけでもない)と言うのは、大げさに言うと感動的ですらあります。

※もちろんこれは腰荷重のザックなら、別にオスプレーのザックでもグレゴリーのザックでも同じなのかも知れませんけどね。

それと、やはり背中に風が通るザックは、特にこうして暑い中での山歩きではとても気持ちがいいです。
前のザック(FUSION28)で、背中を汗でびっしょりにしながら歩いていた頃と比較するともう雲泥の差ですね。
も ちろん身体から完全に離れているわけではないので、腰や肩の部分が濡れるのは避けられませんけど、全体的な発汗量は大分抑えられているように思います。

そんなわけで、このザックは大変好印象なのでした。買って良かった(^-^)



■気を遣う石尊山の下り

さて、こうしてお腹も一杯になりました。
それではいよいよ本日の最後の一座である、栃木百名山の石尊山に向かいましょう(15:52)

のんびり稜線歩き

深高山と石尊山の間は緩やかな稜線歩きが続きます。
アップダウンは激しくありませんし、しかも深高山→石尊山だと下りになるので、今の体力でも余裕の行程。
距離も1.5kmあるかないかですしね。
ということで、16:19、あっさりと石尊山・山頂(486m)に辿り着きました。

石尊山・山頂

これで今日のピークハントは全て終了! お疲れ様でした。

後はもう降りていくだけです。石尊山山頂は見晴らしもなく、もう時間もありませんからこのまま下山に入りましょう。

10分ほど歩くと、ちょっとした広場のようなところに出ます。

石尊山・ダミー山頂(?)

今回の僕の行程ではこれから石尊不動尊に向かって降りていくのですが、逆に石尊不動尊から登ってくると、山頂より先にこの広場に辿り着くことになります。
ここは若干の展望もあり、また謎の柱(?)が立っていることもあって、予備知識なしで来るとここが山頂だと勘違いされることも多いようです。

どうやらここは、後述の「梵天祭り」が行われる広場のようですね。
「おべんとうひろば」という看板もありましたが(^^;

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この広場を過ぎて少し進むと石尊神社奥宮があり、ここから道は一気に急降下していきます。
また、それに伴って頭上が開けるため、西(桐生方面)が一望できるようになりました。

石尊神社奥宮から桐生方面を望む
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ここから眺めた夕暮れの風景は、思いの外雄大でした。
写真では上手く写らないので切ってしまっていますけど、空がとても広くて圧倒されたものです。
今日の長い長い行程の最後を締めくくるにふさわしい展望を見られて満足、満足。

ちょっとした岩場

さて、これでもう後は降りるだけだし楽勝だろう… と思っていたのに反し、この石尊山の下りはなかなか神経を使うところなのでした。

登山道自体は整備が行き届いていて特に危険なところはなく、技術的にも全く難しくないんですけど、なにげに道の両側が切れ落ちているんですよね。
北側斜面は樹木に覆われていて高度感はないものの、落ちたら何かにぶつかるまで止まらないレベルの傾斜ですし、南側斜面は絶壁です。
無論、普通に歩いていれば落ちたりしないでしょうけど、写真に夢中になっていたりして不用意に足を踏み出したりすると危ないかも…
僕も、気づかないうちに崖っぷちギリギリに立っていたりして、ちょっと焦りました。

それと、疲れているからかも知れませんけど、何気にこの下りが長いのです。
僕は降りていくだけだからまだいいですが、逆にここを登ってくるのは結構大変だよなと思ったり。
奥宮までは登り一辺倒になりますから、486mの低山にしては意外と歯ごたえがあるんじゃないかと思うんですよね。

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そんなこんなで、大した距離じゃない割にはずいぶん時間を食ってしまいました。
17:15、石尊不動尊に到着。これで今日の山歩きは無事終了しました。
いろいろありましたが、明るいうちに下山できてホッと一息。

山歩き終了!

石尊不動尊には水場とトイレがありますのでお借りして、身支度を整えていたら
ふと、ある看板が目に入りました。

梵天祭り
クリックで少し拡大(903*600 255KB 画面下スクロールバーで右方向へ)

これが先ほど少しお話しした梵天祭りの詳細ですが…

足利市民SUGEEEEEEE!!

上で「意外と歯ごたえが…」なんて書いている登りを、丸太を担いで登るとか(^^;;
恐ろしくハードな祭りですね。でもその分、達成感が凄いんだろうな。

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さて、あとはJR両毛線の小俣駅まで3kmちょっとの市街地歩きで今日の行程は終了です。

舗装路歩き これが辛かった…

で…
実はこの最後の舗装路歩きが、足に絶大なダメージを与えてくれたのでした。
しばらく歩いていたら足の裏が痛いな…と思い始め、だんだん歩行が辛くなるほどに。
帰宅後に足の裏を見てみたら、大きなマメができていました(泣)

今回、長距離を歩いた割には、凄く疲れたと言うほどの疲労感もなく、足の痛みもなかったため、石尊不動尊で身支度を整えていた時は「なんだ、俺、結構歩けるじゃん」なんて思っていたんですけど、この最後の石尊不動尊〜小俣駅のたった3kmで全てが覆されてしまって…

やっぱり、トレッキングシューズのようなクッション性が皆無の靴でアスファルトの上を長時間歩くのは無理があるようです。
でも僕の山行だとどうしても舗装路を歩くことが避けられない部分があるので、これは難しい問題ですね。
次にシューズを買う時はこの辺も考慮しようかと思いました。

小俣駅

小俣駅到着18:17。
ここから電車で足利まで戻り、そこから更に織姫神社まで戻れば今日の行程は終了です。

でも前述の通り足が痛いので、足利駅から織姫神社までがやけに遠く感じられて…
ここも、ある意味では山歩きよりよっぽど厳しかったかも。

織姫神社の夜景

織姫神社に着いた頃には、日もすっかり沈んでいました。
朝、ここを出てから約11時間が経過。さすがに30kmの道のりは長かったですね。



こうして、僕の山歩き史上初の長距離縦走は終わりました。
高低差が少ない山々だったこともあるでしょうけど、意外と普通に歩けてちょっと意外。
これで、自分の中で一つの目安を作ることができて良かったです。

次はここに赤雪山、仙人ヶ岳を加えて完全版にするか、もしくは外秩父七峰にでもチャレンジしてみたいと思います。果たしてどこが今の自分の限界なのか知りたいですしね。
ただどこを歩くにしても、舗装路歩きが混ざるところでは、シューズの選択などを考慮してから望もうとつくづく思いました。
何故かって? だってこの足のマメのせいで、GW後半はどこにも行けなくなったんですから…

EXIT