Trekking
太平山 - 晃石山 - 馬不入山   【栃木百名山】2009/11/23
栃木県栃木市/大平町 [419m (晃石山)]所要時間:4時間17分
紅葉のホームグラウンドで体力トレーニングGPSログ記録はこちら(別窓)>>

謙信平の紅葉

■Introduction

11月も下旬になり、季節はもう冬が近づいてきました。
この間の赤薙山で分かったように、もう日光、足尾のような高山は積雪で
僕のようなハイカーが足を踏み入れられない世界になってしまいましたが、かと言って
夏・秋の登山でようやく身につき始めた山歩きの体力を、ここで落としてしまうわけにはいきません。

そこで、これからの季節は積雪の心配のない、低山ハイキングを繰り返すことにしました。
幸い、僕の住んでいる県南には栃木百名山に属する低山も多くあり、低山と言ってもそれなりに
楽しい山歩きができそうです。

今回は、まず自分のホームグラウンドと言ってもいいほど歩き慣れている、太平山に向かいます。
単に太平山だけの登山ではトレーニングにはなりませんから、尾根沿いに晃石山、馬不入山まで
ピストンすることにしましょう。ちょうど紅葉の時期ですから、景色も楽しめそうですしね。



■謙信平を経て太平山神社へ

まずは駐車場へ、ということで栃木バイパス(県道309号)を大平町方面に進み
片柳5丁目交差点で269号に乗り、國學院を通り過ぎた先の右側にある、あじさい坂駐車場に車を停めます。
ちなみに、あじさい坂から左側方面に上っていくと謙信平駐車場があり
そちらの方が太平山神社(登山道入り口)には近いのですが、
桜・紅葉の時期は混雑して面倒なので、僕はいつもこのあじさい坂駐車場に停めています。
体力トレーニングに来ているのに、無理に近くに停める必要もありませんしね。
ここは到着が遅くなってもそうそう満車にはならないので気が楽です。

あじさい坂駐車場(表参道入り口駐車場)

あじさい坂駐車場発11:07。
いつもは、ここからあじさい坂の階段を太平山神社まで延々と登っていくのですが
今回はちょっと変化をつけて、まず謙信平の紅葉を見に行ってみることにします。

※余談ですが、あじさい坂の階段は長いので、ここから太平山神社に登ると意外と疲れます。
 僕は今年2月に太平山登山に来た時に、あじさい坂の階段だけで体力を消耗してしまって
 太平山神社までしか行かずにそのまま帰ったことがあります(^^;
 どんだけ体力なかったんだと…

あじさい坂の入り口から左に折れて、謙信平方面へ。
こちらも階段ですが、あじさい坂とは一風変わって静かな樹林歩きになります。結構いい感じですね♪

謙信平へ

謙信平園地への道標に従って進み、随神門への分岐を過ぎたら(ここがちょっと分かりづらいかも)
車道へ登って少し左手方向に進むと謙信平に辿り着きます(11:28)。

謙信平近くの茶屋

紅葉はちょうど色づき始めという感じで綺麗ですね。来週辺りがピークになりそうです。

正確に言うと「謙信平」はこの茶屋から更に麓方面の場所を指すんですけど
今日は紅葉の様子を見に来ただけなので、ここまでにしておきましょう。
ここからは茶屋の横の階段を通ると、ほんの一息で太平山神社に到着です(11:36)

太平山神社

順光で撮れるのが何気にちょっと嬉しかったり。
(いえ、どうでもいい話なんですけどね。いつもはあじさい坂から登ってくるので逆光になるんですよ)
さすがにこの時間は観光客と思われる方々でちょっとした賑わいになっていました。

太平山への登山道はこの太平山神社から始まります。
ちなみに登山道入り口は、こちら側から説明すると、神社を通り過ぎたところの左手にあるのですが
これがまたとっても控え目な案内しかないので、初めて来た時は右往左往することになるかも…

なお、登山道に向かわずにそのまま直進すると、突き当たりに展望スペースがあります。
ここからの東方面の展望は、県南ではなかなかのものなので、太平山神社に観光に来た時は
この展望スペースで大平ダンゴでも片手に休憩されてみてはいかがでしょうか。

登山する場合は、登山道に入って少し登ったところから同じ景色を眺めることができます。

登山道から東方面を望む
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ちょっと霞んじゃってますけど、これだけ見えていれば満足、満足(^-^)



■晃石山までの日だまりハイキング

前置きが長くなってしまいました。では、登山開始です。

最初の目的地は太平山の山頂になります。登山道は樹林帯の中の緩やかな勾配の道になっていて、
この辺りはまさにハイキングコースといった趣です。
なお、ここから晃石山までは入山者が多いためか踏み跡が多数あり、どれが本来の登山道なのか
悩むこともあるかも知れません。道が分岐していても最終的には合流するパターンが多いので
間違えてもそんなに問題はないですが… 基本的に尾根を通っていけばOKです。

太平山神社から太平山山頂までは、ほんの10分ほどの道のりです。
ちなみに「太平山山頂」という道標はありませんのでご注意を。
(このせいで、僕は今年までどこが山頂なのか知りませんでした…)
太平山山頂に向かうには、「富士浅間神社」の道標に従って進んでください。
この道標からちょっとした急勾配になり、少し息が切れてくる頃に山頂に辿り着きます。

富士浅間神社(大平山山頂)


太平山山頂(富士浅間神社)着11:49。ハイキング日和だけあって、登山者の姿もずいぶん多いですね。
あじさい坂駐車場からここまで、大回りしたのでおよそ40分、2kmちょっとの行程でした。
さすがに疲労はないので、ノンストップで次の目的地である晃石山に向かいましょう。

ここから晃石山まではゆっくり歩いておよそ45分ほどの道のりになります。
富士浅間神社からの下り、それと晃石山山頂直下から山頂までの登りを除けば、急登・急降下はなく
のんびりとした山歩きが楽しめます。

ぐみの木峠

上の写真はぐみの木峠からの登り。低山であっても山歩きは気持ちがいいですね。

なお、途中で登山道は電波塔への林道と併走します。
(登山道の左手から林道が現れて、併走した後、電波塔のところで交差)
最初に林道と出会うところには道標がなく、(当然)林道の方が幅員が広いので、どちらを歩くのか
混乱するかも知れませんが、結局電波塔の下で合流するのでどちらを選んでも同じです。
もちろん、もし林道を関係車両が通る時は邪魔になるので、登山道を歩いた方がいいでしょうけど。

パラグライダーの発進場を過ぎると道が二股に分かれます。

晃石山山頂下の分岐

右は晃石山山頂への登山道、左は晃石神社への巻き道になります。
ここから晃石山までの登りはちょっときついので、つい左の巻き道に進みそうになってしまいますが
トレーニングに来たんだろ!と思い直して山頂へ(^^;
もっとも、きついといっても距離は全然大したことはありません。
ということで、12:31に山頂に到着しました。

晃石山山頂

ここは以前は樹林に囲まれていて、南西方面にわずかに展望があるのみという状態だったのですが
最近は北西方面が刈り払われていて、足尾・日光方面の眺めが楽しめます。
太平山山頂は展望なし、馬不入山山頂も木に囲まれつつあり展望が利きませんので、
縦走ルートで大休止する時はここがお勧め(^-^)
(実はもう一つ隠れスポットがあるのですが…それはこの後で)

それにしても大賑わいですね〜
普段は朝か夕方にしか来ないので知らなかったんですけど、お昼時はこんなにハイカーがいるんですね。
ちょっとびっくり。
実はここで少し休もうかと思っていたんですけど、このまま桜峠まで一気に行くことにしましょうか。



■実は結構きつい馬不入山への道のり

ここから左手に降りると晃石神社です。
(最近?右手にも道ができて、晃石神社をショートカットして桜峠に行けるようにもなりました)
縦走路はいよいよ最後の目的地である馬不入山へ向かって進んでいきます。


大平神社から晃石山までは家族連れのハイキングとしてちょうどいい距離で、
ガイドブックでも入門向きと記されているコースです。
しかし、ここから馬不入山までを含めた縦走路になるととたんに健脚向きになったりします。

健脚向き…? 晃石神社から桜峠まで1.2km、馬不入山まで1.3km、計2.5kmを加えただけで
健脚向きっていうのは大げさじゃない? アップダウンが多少激しくてもしょせん低山だし…
と、初めて来るまではそう思っていました。

でも、実際に歩いてみると、これが結構歯ごたえのある道のりなのでした。
さすがに中級山岳以上の山とは比べるべくもないですが、常時登りか下りなので
距離の数字以上に長く感じるかも。なにげに最初の桜峠までが結構遠いんですよね。

桜峠前の階段

特に、桜峠直前の階段が長くて大変…(↑は11月頭に撮ったものです)
行きは下りなので、膝がOKなら問題ないんですけど、帰りの登りは、この縦走路の中で
最も厳しい場所になります。頑張りましょう。

桜峠

右膝が故障中のため、びくびくしながらようやく階段を下り終えると、そこが桜峠です(12:58)

ここには四阿(東屋)とベンチがあり、人もさほど多くないので休憩には最適です。
馬不入山までの最後の一頑張りの前に、ここで少し休ませてもらいました。

さて、行動食も食べられましたし、いよいよ最終区間、馬不入山までの1.3kmに取りかかりましょう。
馬不入山の標高は高くないものの(345m)、桜峠まででだいぶ下りてきてしまいましたので
ここからはほぼ登り一辺倒になります。今までの疲労も重なってちょっと辛く感じるかも知れませんね。

ただ、そうは言っても残りたった1.3km。ここまで来たらもう歩くのみです。
登って、登って、登っていくと…

馬不入山 山頂

到着〜! 縦走の最終地点、馬不入山の山頂に辿り着きました(13:27)

ここも到着時は人が多かったので、しばらく経って誰もいなくなってから撮ったのが上の写真です。
ここにはベンチが2つあるだけと、今までの山頂の中では一番シンプルなスペースになっています。
話に聞くところでは、以前はこの縦走路の中で最も見晴らしが良かったようなのですが、
今はご覧の通り木々に囲まれていて、あまり展望は利きません。
晃石山、太平山と比べると訪れるハイカーの数は少ないので、落ち着いて休める場所ではありますけど
ここまで歩いてきてそれなりに疲れましたから、やはり見晴らしの良い場所でお昼にしたいところです。

そこで、ここでは休まずに、来た道から見て右手
(左手に岩舟駅へ下りる道がありますが、それとは反対側)に少し下りてみましょう。
道標は岩舟駅方面と、桜坂方面しか書かれていませんが、この右手に下る道は、長坂峠を経由して
大明神山へと続く道になります。そしてこの道をほんの少し下りると、視界が開ける場所があるのです。

馬不入山 山頂直下から西方面を望む
クリックで拡大(2122*600 614KB 画面下スクロールバーで右方向へ)

ここまで来る人はほとんどいませんから、単独行の時はここで休憩すると山気分を満喫できるかも。
個人的にお気に入りのスポットです。登山道脇の倒木の付近にちょっとしたスペースがあるだけで
休憩場所があるわけではないので、多人数の時は使えませんけどね。

この日も、僕がここでお昼にしている間は誰も通りませんでした。
山頂の会話も聞こえませんから、「山を独り占めにしている感覚」になれて良い気分(^-^)



■あじさい坂駐車場へ帰還

さて、お昼を食べて体力も回復しましたし、あとは同じ道を駐車場まで帰ることになります。
13:47に馬不入山の山頂発。このルートは二度目で、勝手が分かっていてペースが作りやすいので
前回に比べてだいぶ楽に感じます。

きついのは桜峠の階段だけですしね。って、実際にこの階段では、
すぐ前を歩いていた中高年パーティのお二人が階段横の巻き道に入ったのとほぼ同時に
僕が階段に入り、何となく"こっちの方が若いのに、巻き道組に負けたら恥だよな…"なんて
思ってしまったのが運の尽きで
ノンストップで階段を駆け上がる羽目になって、死ぬかと思いました(^^;;

後は、前回の帰路ではスキップした晃石山、太平山の山頂もちゃんと通過して
太平山神社からあじさい坂の階段を経由して駐車場に戻ることに。
ちなみに前回は、帰路で右膝が完全におかしくなっていて、階段を下りるのに大苦戦したものですが
今回はほとんど膝の痛みがない状態で帰ってくることができました。
今までのように下り坂をドッカンドッカン下りるのをやめて、足に衝撃を与えないように
あまり足音を立てずにそろそろと歩くようにしてみたのが、結構効果的だったのかも知れません。
まあ、もういい歳ですから、若い頃のようにはいかないよね…

駐車場に帰還

そんなわけで、15:24、無事、あじさい坂の駐車場に帰り着きました。
馬不入山からは1時間37分ですから結構良いペースかな?と思うんですけど、ネットを見ていると
休憩込みの往復で3時間程度の人がごろごろいるんですよね〜 どんだけ早いんだと(^^;
いっぱしのハイカーになるにはまだまだ修行が必要なようです。

ともあれ、トレーニングとしてちょうどいい山歩きができました。
太平山ハイキングは気楽でいいですね♪ 近々、また来ようと思います。

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