Trekking
雨巻山   【栃木百名山】2010/12/04
栃木県芳賀郡益子町/茂木町 [533m]所要時間:3時間12分
消費カロリー:1982kcal
地元から愛される山GPSログ記録はこちら(別窓)

雨巻山・山頂

■Introduction

季節はいよいよ冬本番になってきました。
こうなると高山はお手上げで、これからしばらくは低山を中心に山登りをすることになります。

今回は、いままで訪れたことがなかった県東方面に目を向けてみることにしましょう。
北関東道を爆走して、益子町の雨巻山に向かいました。



■これでもかと言わんばかりの登山者への配慮

北関東道・真岡ICから真岡市街を突っ切って、登山口のある益子町の大川戸へ。
益子と言えば益子焼、と言うことで、陶器の共販センター付近はなかなかの賑わいです。
時間帯によっては観光客が道に溢れていますから、マイカー登山の方は気をつけて。

それと、真岡方面から大川戸に向かった場合は、共販センターを過ぎたところのローソンが
最後のコンビニになります。ナビでルート検索している場合、共販センターを過ぎてすぐに
小道に右折してしまうことがありますが、ローソンはそこで曲がらずに100mほど行った左手に
ありますので、食料の調達を現地で行う場合はご注意下さい。

今日は相変わらず出だしが遅くて、11時少し前に大川戸の登山専用駐車場に到着。

大川戸・登山専用駐車場

大川戸の駐車場は25台程度駐車可能。
登山者専用である上に、簡易トイレも三つ用意されているというありがたい駐車場です。

この駐車場もそうですが、とにかくこの雨巻山、低山にしては異常なまでに
登山者への配慮が随所に見受けられます。
雨巻山には周辺に足尾山、御嶽山、三登谷山といくつかのピークがあり、
それらを含めて自由にコース取りできるように、何本もの登山道が整備されていますし、
駐車場には携帯用の登山マップがあります。
更にほぼ全ての分岐に道標があり、その道標も全てナンバリングされているため
マップと照らし合わせると現在位置と次の地点までの時間がすぐに分かるようになっている…など
至れり尽くせりといったところ。
恐らく県内で最も整備の行き届いた山だと言っていいでしょう。

そのおかげか、ハイカーの数も多く、ネット上にもコース紹介のページが多数存在しますので
今回のレポートは各ピークからのパノラマ画像をメインコンテンツにして、
登山道の紹介は極めて簡潔に書こうと思います。
雨巻山マップや現在の状況は以下のサイトをご参照ください。

・益子町のホームページ(雨巻山登山ガイド)
※登山マップもこちら(現地配布のマップはこのPDFよりも更に新しくなっています)
http://www.town.mashiko.tochigi.jp/e05.html

・デイダラボッチの山日記-ウェブリブログ
※マップの補充や登山道の整備をボランティアで行って下さっている方のサイト
http://95099305.at.webry.info/



■三登谷山へ…いきなり正念場?

11:04に駐車場を出発。
今日はここから三登谷山→雨巻山→御嶽山→駐車場、と周回する計画です。
本当は隣の高峰まで足を伸ばしたかったんですけど、さすがに今からでは時間が足りない…

三登谷山への登り

で、このコース取りだと、"山登り"という実感が一番強いのは最初の三登谷山への登りになります。
これがなかなかの急登で。水平距離1.5kmにして標高差200m強ですから
勾配だけで言えば富士山や男体山級。低山だと思ってなめてかかると、案外苦戦させられるかも?

早くも息を切らせつつ、駐車場から33分ほどで三登谷山・山頂に到着(11:37)
※これは僕としては結構頑張ったタイムです。

三登谷山・山頂

山頂からは北西方面が一望。日光連山から高原山、那須岳までを見渡すことができます。

三登谷山・山頂からの展望
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マップによれば、ここから少し西に下ると更に展望の良いスポットがあるとのことですが
時間がないので今日はスルーしましょう。



■雨巻山展望台は一見の価値あり

次は雨巻山・山頂を目指して歩いていきます。
三登谷山からの下りは、この尾根道の中では唯一岩場が目立つところで、
落ち葉の季節は足場が見えないので若干の注意が必要でした。

雨巻山へ

三登谷山と雨巻山の単純高低差はたったの100m。
ただ、実際には細かいアップダウンが連続するため、それなりに時間のかかるコースです。
単に雨巻山・山頂に立ちたいだけなら、駐車場から(三登谷には登らずに)そのまま真っ直ぐ
林道を歩いて、「雨巻山尾根コース」を経て山頂、というコースが最も楽でしょうね。
実は先週もこの山に来ていて、その時はこのコースを利用。駐車場から山頂まで50分ほどでした。

雨巻山・山頂から

そんなこんなで、12:15、雨巻山・山頂に到着。
駐車場から1時間11分、三登谷山からだと38分。低山ハイクとしてはちょうどいい距離かな?

山頂にはテーブル、ベンチが複数あり(正確には覚えていませんが8台くらい)
何組かのパーティが談笑していました。
なお、この山頂は開けていて雰囲気は良いのですが、上の写真の通り展望は"抜群"というほどでは
ありません。そこで、ここで軽く休憩した後、このすぐ先にある展望台を訪れてみることに。

雨巻山・展望台

この展望台の設置もボランティアの方の手によるものだそうで、
関係各位の山への熱意には頭が下がる思いです。
展望台からの景色はこちら。

雨巻山・展望台からの展望
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ここからは目の前の加波山・筑波山を始めとして南〜南西方面に展望が開けています。

今回僕が辿るルートには、三登谷山、御嶽山、そしてここと、三つの展望ポイントがありまして
その中では、ここが一番見晴らせる範囲が狭いところになります。
でも、うまく言葉では表現できないんですけど、なぜだかここは一番落ち着きますね。
南向きだからかな? とても静かで、穏やかに時間が流れているような雰囲気が良いです。
ずっとまったりしていきたいほどでしたが、他の登山者の方が来られたので、山頂に戻りました。



■何気に遠い御嶽山

お次は反対側の尾根にある御嶽山へ。ここから先は初めて訪れるルートになります。
で、地形図をよくよく見てみたら、これがなかなかアップダウンの激しいルートなのでした。

猪ころげ坂

上の写真が道中の難所(?)「猪ころげ坂」。
難所っぷりが全く伝わらない残念な写真になってしまっていますが…
だいたいこういう大げさなネーミングの場所は、実際には大したことがないことが多いですけど
ここは確かに猪も転げるかも(^-^; と思えるほどの急降下でした。
今の時期はともかく、凍結したら怖そうです。
それと、登りで使うと体力がガンガン削られるでしょうね。

とは言え、気になるのはここくらい。
後は整備の行き届いた登山道を淡々と進んでいくだけです。
13:30、御嶽山・山頂に到着。雨巻山からは約55分… あれ、ちょっと遅かったかも。

御嶽山・山頂

感覚的には、この山の展望スポットの中で一番視界が広いのがここ。北方面を一望できます。
ピークの時間帯を過ぎると、ここまで足を伸ばす人も少なくなるようで
先に来ていた単独の方が下りた後は自分一人になり、心ゆくまで風景を眺めることができました。

御嶽山・山頂からの展望
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■足尾山への鎖場は…

さて、この先わずか15分のところに、最後のピークである足尾山があります。
時間も手頃なのでちょっと寄っていこうと思っていたのですが… ちょっと問題が…

それは、ここから足尾山への下りが鎖場で、何気に結構な急降下だったことです。
距離は短いんですけど、その傾斜たるや70°は優に越えているであろうという素敵なもので、
怖いと言うほどではないものの、わざわざここを下りたいとは思えず。
しかも、そうやって辿り着いた先があの展望のない足尾山かぁ…と考えたら
もう足尾山はどうでもよくなってしまいました。

歩いてきた道のり

ということで、足尾山に向かうのは止めて少し戻り
「足尾山尾根コース」を通って下山することに決定。
反対側の尾根にある雨巻山・三登谷山を眺めつつ、徐々に高度を下げていきます。
登山道が若干狭いものの、段差が非常に少なく歩きやすいコースでした。

駐車場に帰還

14:13、駐車場に帰還。
今日は全行程で3時間ちょっとでした。冬のお気軽低山ハイクとしてはちょうどいい距離でしたね。

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こうして下山してから振り返ってみても、やはりこの山の関係各位の
登山者への配慮は素晴らしいと思わずにはいられないものでした。
もう入山料を払いたいくらいでしたね(笑)
登山を始めたばかりの人を連れてきたり、家族でハイキングに来たり、またちょっと気分転換に
ふらっと山にでも行ってみるか、と思った時などには、まさに最適な山だと思います。



■余談

せめて何かここで買い物をしていかないと悪い気がするなぁ、でも陶器には興味ないし…
と思いながら真岡に戻っていたら、道中でおあつらえ向きの施設を発見!

それが、JAはが野・益子フレッシュ直売所のいちご園レストランにある
「ストロベリーフィールズ」。
いくら自分が甘い物好きとは言え、さすがに直売所のいちご一パックを一人で食べるのは
無理がありますが、ジェラートだったらここで食べていけるからお気楽です。
(もっとも、30半ばのオッサンが一人でジェラートを食べているのは
 それはそれで…という気もしますが…)

いちご小町(フレッシュミルク)

注文したのは「いちご小町 フレッシュミルク(\400)」。
僕は普段あまりジェラートは食べないのでこれが普通なのかも知れませんけど、
なんかずいぶんてんこ盛りですね(^-^; お姉さんが盛っているのを
「えっ、ちょっw 盛りすぎw」とか思いながら見ていました。サービスしてくれたのかも?
見た目はかなりしつこそうですけど、実際には思いのほかさっぱりしていてこの量でも余裕。
ウマー( ゚Д゚)でした。

EXIT