Trekking
谷川岳   【日本百名山】2010/08/15
群馬県みなかみ町/新潟県湯沢町 [1977m]所要時間:4時間10分
消費カロリー:2488kcal
山ガールに惑わされるべからずGPSログ記録はこちら(別窓)

トマの耳

■Introduction

9月に予定している北アルプス・テント泊を控え、体力は少しでも増しておきたいもの。
山登りの体力を増強するもっとも楽な手段は、とにかく山に登ることです。

そんな訳で、今回狙ったのはあの名山・谷川岳。
天神尾根からのお手軽登山で絶景を満喫、と思ったのですが…



■ペアリフトに乗るべきか?

さて、今回の山行記は、スーパー手抜きモードでいきます。すみません(^-^;
その理由、半分は記憶が薄れてきたからですが、もう半分は当日の天気のため。
綺麗な写真がない山行記は見栄えがしないんですよね…
ですので、登山の参考にはならないと思います。
谷川岳は人気の山で感想も多いので、他の方の記録を参考にして下さい。

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お盆休みで混むであろうと、家を出たのは3時前。
峠道を飛ばして、谷川岳ロープウェイ・土合口駅の駐車場に着いたのは5時頃だったでしょうか。
予想に反して駐車場はまだガラガラで、立体駐車場の1Fに停められました。
(1Fの駐車場は24時間入場可能で、営業時間外に入場した場合は出庫時に料金を支払うシステムです。駐車料金は\1,000)

ロープウェーの営業開始が7:00(土日ダイヤ)のため、しばし車内で仮眠。
ロープウェー受付のタイミングを見計らって6Fに向かい、往復乗車券(\2,000)を購入して
始発に乗り込みました。さすがにこの時間になると人も増えてきて、22人乗りのロープウェーは満員。


さて、このロープウェーで少し面白いイベントが起きました。
隣に座っていたのは、まだ珍しかった山ガール二人組だったのですが、向かいのおばさんとの会話によると
なんと栃木県南のある市(うちの隣)から来たそうで。
当時、既に山ガールブームは始まっていたものの、栃木からここまでこの時間に来るということは
(この頃は北関が未開通)自分たちと同じように早朝発でないといけないわけで、
これはブームに乗って山登りを始めた山ガールとは一線を画す、本格的な山好きなんだろうなと
ちょっと感心したのでした。

で、なぜそんなに本気で山登りをしているのか興味が出てきたため、少し話させてもらおうかと
思いましたが、今はおばちゃんに占有されてますし、登っている途中で話しかけるのは迷惑です。
ということで、どこかの休憩ポイントで一言二言だけ話せばいいや…と思いました。

そのためには、まず我々は普段通りのペースで登ってしまって、下山の途中にどこかの休憩場所で
すれ違うだろうから、そこで話しかけてみよう、と。
(この時点では、自分達の方が早いという認識)
…今にして思えばなぜそう考えたのか謎で、この頃から思考回路がおかしかったのかも知れません…

天神峠ペアリフト

天神平でペアリフトに乗り換え、天神峠へ。
今日は暑くなりそうなので、早めに登頂してしまおうと、リフトには一番乗りで駆け込みました。

天神峠から谷川岳を望む

空の旅を終え、天神峠に着いたのは7:22頃。
目の前には谷川岳がそびえ立っています。空はイマイチスッキリしない感じでしたが
天気予報によれば今日は晴れるはずなので、それを信じて進むことにしましょう。

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ここからしばらくは下りが続きます。
リフトを降りてからもたもたしていたために何人かに追い抜かれていましたが、
それらの方々を全員抜き返し、天神峠側からの最速登頂だ!とばかりに意気込んで
進んでいくと、先の方に女の子二人組が休んでいるのが見えました。
よくよく見ると、先ほどロープウェーで一緒だった山ガールのようです。って…

……( ゚д゚ )!?

リフトには一番乗りでしたし、降車後に抜かれた人は全員抜き返したはず。
なのになぜ前にいるんだ!? しかも休憩中ってことはかなり前に着いたってことで…

…と一瞬混乱しましたが、どうも彼女達はロープウェーの天神平駅からリフトには乗らずに
登山道を登ってきたようで、時間だけ見るとそちらのルートの方が早いようです。
天神峠まで行ってしまえば、天神平からの登山道との合流まではずっと下り坂なので
疲労の面からいうとリフトに乗った方が楽かも知れませんが、この時間差はちょっと悩むところかも。



■もはや蒸し風呂のようで

手抜きと言った割には随分無駄に長くなってきましたが、ここから手抜きの本領発揮です(^-^;

天神尾根からの登山は、技術的には特筆すべき部分はありません。
前半は樹林帯、森林限界から後は笹に覆われた尾根歩き。
熊穴沢避難小屋を過ぎた辺りで少しのロープ・鎖場がありまして、写真で見ると

鎖場

と、結構凄そうに見えるのですが、実際には雨でビチャビチャになっているのでもない限り
特に難しくもなんともありません。高度感もないので、高所恐怖症の方でも問題なし。
登山道の傾斜も、この熊穴沢避難小屋を過ぎた辺りだけは急登なものの、それ以降はのんびり傾斜です。
ですので、天候が良ければお気楽ハイキングが楽しめそうです。初心者向けと言われるのも納得。

…ところが…
今回のこの谷川岳は、2010年で登った山の中では、ある意味もっとも過酷な登山になってしまいました。
というのも、暑いんです。それもとにかく尋常じゃなく蒸し暑くて…

天神尾根から熊穴沢避難小屋を振り返って

辺りはガスが立ちこめているというより、湿気で蒸している、という感じです。

気持ちいい稜線歩きのはずが…

稜線に出れば風が吹いて涼しいはず!と一縷の望みを託していた稜線歩きも、笹に遮られるのか
ほとんど風は感じられず… おかげで汗はダラダラ、体力を劇的に消耗してしまいました。
たかだか400mの登りがこんなにきついとは(TдT)

ちなみに、存在を忘れかけていた山ガール達はどうしていたのかというと、
確かにこちらよりも歩くペースは遅いのですが、たまに振り返って見てみると
いつも展望ポイント(天狗の留まり場など)にいて、写真を撮ったりなんだりしているようなので
少なくともバテてはいないようです。
と言うより、むしろ、あれこそがまさに山を楽しんでいる姿なのではないかと思います。

一方こちらは無駄に早く登ろうとして休憩を取らず、写真も撮らず、風景も見ずに登った結果、
今や半分死にかけで、ついに後続の方に追い抜かされるようになってきました。
何やってんだか…(^-^;

トマの耳

そんなほうほうの体で辿り着いた「トマの耳」はガスで真っ白(9:10)
まあ、仕方ないですね…

山頂は強風でしたがそれでも暑く、保冷バッグに入れてきた冷凍ゼリーを食べて
なんとか体調を復活させました。これだけ強烈に暑いときは、やっぱり冷たいものはありがたいです。

オキの耳への稜線

何も見えないと知りつつ、一応「オキの耳」にも行っておきましょう。
ちなみにこのトマの耳とオキの耳の間は痩せ尾根のようでしたが、ガスで視界がないので恐怖感もなし。

オキの耳

「オキの耳」到着は9:35。(トマの耳で食事休憩をしていまして、実際の移動時間は15分程度)
目の前には予想通りの光景が広がっていました(^-^;



■冷たい水が飲みたい!

さて、待っても晴れそうな気配はありませんし、水の残量も心配になってきましたので
今日はとっとと下山することにしましょう。

ちなみに我々はトマの耳に二度登るのが面倒で、トマの耳は巻いて下りたのですが、
ちょうどその時に件の山ガール達がトマの耳に到着したため、
同郷の山ガールと親交を深めようという計画は、あっさり水の泡と化しました_| ̄|○
もう踏んだり蹴ったりだ…

下山路もボンヤリ

下山中も天気は微妙。それでいて気温だけはやたら高く、発汗は止まりません。
天神平駅は見えているのに、こういう時はなかなか着かないんですよね。

天神平駅

と、そろそろ水がヤバい!と思い始めた頃、ようやく天神平駅に到着(11:38)
「ビューテラスてんじん」のお冷やを飲んで、生き返った気分になりました。
あ〜、今日は本当に暑かった!



…とまあ、あらゆる意味で散々だった今回の谷川岳。
ただ、ちゃんと晴れてくれさえすれば、本来は絶景を満喫できる山のはず。
次は、秋の紅葉の時期にでもリベンジに来てみたいと思っています。

EXIT