Trekking
筑波山   【日本百名山】2010/04/25
茨城県つくば市 [877m]所要時間:3時間5分
消費カロリー:1921kcal
春ののんびりハイキングGPSログ記録はこちら(別窓)

女体山頂より霞ヶ浦を望む

■Introduction

天気が良ければ、自宅から毎日見えるのがこの筑波山。
標高は877mと低山の域でありながら、周囲に高い山がない事もあり
関東平野に浮かぶその姿には一種の威厳さえ感じるものがあります。

ロープウェーで山頂近くまで上がれてしまうという観光地的な山ですから、
なかなか"登山に行こう"とは思えなかったのですが、今年の春山シーズンの皮切りとして
軽く足慣らし的なハイキングにはちょうどいいかも知れませんね。
そんなことで、学生時代の遠足から約20年ぶりに、再びこの山に登る事にしたのでした。



■まずはつつじヶ丘へ

画像の順番が前後してしまいますが、まずはコース紹介から。
筑波山に無数に存在する登山道のうち、最もメジャーなものは二つあります。
一つは筑波山神社からケーブルカーに沿うように登るコース、そしてもう一つが
ロープウェーの発着場であるつつじヶ丘から上るコース。今回はこちらを選びました。

案内図
クリックで中央部を拡大(672*600 241KB)

今日はつつじヶ丘から「おたつ石コース」→「白雲橋コース」を経て
女体山頂、男体山頂までをピストンします。
運動負荷から見れば、筑波山神社から登った方が運動にはなるんですけど、
いずれにしても大した登りじゃありませんから、ここはコース中の景観が良く駐車場の不安もないことを優先しました。

つつじヶ丘駐車場

つつじヶ丘の有料駐車場着8:30。
この駐車場は「入場:発券機、出場:係員に券を渡して精算」のシステムですが、
発券機は9:00になってからでないと動かないため、ここは何も取らずにそのまま入場します。
(出場の時は係員さんに「9:00前に入りました」と言えばOK)
駐車料金は最初の三時間が\400、そこから一時間ごとに+\100(2010/04/25現在)。
登山用途の駐車場で時間制というのはちょっとどうなの?という気がしなくもないですけど、
そうは言ってもみんな五時間もあれば帰ってくるでしょうから、そう考えれば
料金的には高くないですね。

ちなみに、また順番は前後しますが、この時の駐車場全景を上から見るとこんな様子。

つつじヶ丘駐車場 全景

もう9時近くになるにしてはずいぶん空いていますね。それなりに悪くない天気ですから
もっと混むのかと思いましたが、ちょっと予想外でした。



■家族連れで賑わう登山道

さて、それではいよいよ登山開始です(8:54)
まずは、二つ上の画像で左前方に見えているあずき色の屋根のレストハウスに向かいましょう。
レストハウスの脇に登山道入口があります。

おたつ石コース 登山道入口

お、順光で見ると、空が結構青いですね!
実は今日は家からは筑波山が全く見えないくらい空が霞んでいて、正直テンションが少し低かったのですが
このくらいなら、それなりに撮影も楽しめるレベルで嬉しいです。

おたつ石コース 登山道

このおたつ石コースは全般的に適度な傾斜で、登山道も特に険しいところはありませんから
のんびり登っていけます。小さい子供を連れてハイキングに来ている家族も大勢いました。
振り返るとこのように、

少し登れば、もうこの展望

霞ヶ浦方面の展望が開けていて気分も良いです(^-^)

コースは途中から林の中へ。
相変わらずののんびり勾配ですけど、日差しが届かないので雨の後は道が乾きにくいです。
登山靴を泥だらけにしないように、歩く場所を選びましょう。

-----

9:25、スタートから30分ほどの登りで、白雲橋コースへの合流点(弁慶茶屋跡)に到着。

弁慶茶屋跡

ここはちょっとした広場になっていまして、休憩している人がずいぶんいます。
二コースが合流しただけあって、大分賑やかになってきました。

白雲橋コース登山道

そしてここから、登山道は徐々に岩場になってきます。
もちろん岩場と言っても、

スリップ注意

こんな程度で、手を使わなければ登れないようなところはほんの一部ですけどね。
むしろ傾斜よりも、滑らないように注意した方がいいでしょう。
大勢の人が踏んでいくところはツルッツルになっています。雨上がりの後は特に気をつけて下さい。

それと、登山道は基本的にそれなりの幅があって、すれ違いに苦労するような場所はほとんどないのですが
女体山頂に近づいてきた辺りからは徐々に狭くなってきます。
人気のある山ですから登山者も多く、すれ違いができない場所の周辺では渋滞が発生することも。
混雑する時間はできるだけ避けた方が無難かも知れません。


最後の急な岩場をひと登りすると、筑波山の双耳峰の一つである女体山の山頂に飛び出します(9:54)

女体山・山頂

するとそこはもう人・人・人で大混雑。
登山組とロープウェー/ケーブルカー組が合流する上に、ご覧の通り山頂は広くなく、ベストスポットには
ほんの数人しか入れない事も相まって、撮影場所を確保するのも一苦労の有様です。
百名山ブーム恐るべし…ですね。

今日は遠望が利かない事もあって、恒例のパノラマ写真撮影は断念。
霞ヶ浦方面を一枚だけ撮って(このページ冒頭の写真)、そそくさと山頂を後にしました。



■続いて男体山頂へ

さて、次は双耳峰のもう一つのピークである男体山頂を目指しましょう。
ただ、ここまで休憩なしでしたから、御幸ヶ原に出たところで一旦小休止する事にしました。

御幸ヶ原

まだ10時ちょっと過ぎなので、人はそう多くなく、ベンチもそれなりに空いていました。
ベンチに腰掛けておにぎりをパクつきます。ウマー(^-^)

ちなみに今日の気温は10℃で日差しは暖かいですが、この御幸ヶ原は風が吹き抜けるため
座ってじっとしていると寒くなってきます。
思い起こせば20数年前の学生時代、遠足で初めてこの山に来た時も
友人と「山岳部の連中より早く登ってやろう!」と、半ば走ってこの御幸ヶ原に学年トップで登頂した後、
(山岳部の方々はあえてゆっくり登っていたのですよ、念のため)
ここで風に吹かれてひどく寒かった、というアホな事があったものです。
当時はそもそも化繊の服なんてなかったですから、汗冷えのすごさは半端なかったのでした。

さすがに今日は汗冷えするようなレイヤリングはしていませんが、それでも純粋に風が冷たいです。
周りを見てもダウンを着ていたりする人が結構いますね。防寒具は持って行った方がいいでしょう。

-----

さて、炭水化物の補給も終わりましたので、それではいよいよ男体山頂に向かいます。
と言っても、女体山頂⇔男体山頂はコースマップでも15分と書かれている距離でして、
御幸ヶ原から男体山頂まではもう目と鼻の先。
傾斜はそこそこ急なものの、ほんのわずかな登りで山頂に辿り着いてしまいます(10:38)

男体山頂

で、こちらは女体山頂と比べてずいぶん人が少ないです。標高は6mほど女体山頂の方が高いですし
百名山の石柱も向こうにあり、それに見晴らしも向こうの方がいいからでしょうか。
空気が澄んでいれば、こちらからも西方面の展望はそれなりに良さそうなんですけどね。

男体山頂から西方面を望む

今日は残念ながらこの程度でした。



■そして下りは大渋滞

これで今日の登り行程(往路)は終わりました。
歩き足りないので筑波神社の方まで足を伸ばそうかとも思いましたが、今日は日曜日なので
明日の事も考えて、素直に往路を戻る事にしましょう。

御幸ヶ原まで降りてくると、先ほど休憩していた時から大して時間も経っていないのに
明らかに人数が増えているのが分かりました。混雑する前にとっとと降りるのが賢明でしょうね。

…と思ったのですが、この判断は甘かったようで…

問題は女体山頂からの下りの岩場で発生しました。ここは前述の通り、登り下りがすれ違えるほど
道幅に余裕がないところが何ヶ所かあります。そして、この時間から登ってくる人が予想外に多く、
特に複数人パーティと出くわすと、いつまで経っても登り待ちで降りられないのです。

僕は別に急いでいるわけではないので、ずっと待っていてもいいのですが、僕が降りないと
後続の人達も当然降りられなくなります。かと言って、登ってくるのが中高年パーティだったり
子供達だったりするので、そこに無理矢理突っ込んでいくのはリスクが高いですし、第一マナー違反です。
(それでも突っ込んでいく人がいるんですよね〜、危ないっての!)
正直、ちょっと困ってしまいました。
北アの鎖場や、今やメジャースポットになってしまった高尾山辺りで渋滞するのならまだともかく、
まさかこんなところでこんなに混むとは。よっぽどロープウェーで降りようかと思ったほど(^^;

あの様子だと、下山があと一時間遅れたらもう進退窮まりそうな感じですね。
早起きは三文の得とはよく言ったもので、こういうところではピークの時間帯は避けた方がいいと
改めて思ったものでした。

-----

そんなことで、下りにしてはずいぶん時間がかかってしまいました。
女体山頂発(11:05)→おたつ石コースへの分岐(11:35)→つつじヶ丘駐車場着(12:00)と
登りとほぼ同じペースで下山。でも、心拍数を上げなくて済んだので脂肪燃焼の効率は良かったかも。

ちなみに、12:00のつつじヶ丘駐車場はこんな状態でした。

つつじヶ丘駐車場、ほぼ満車

ほぼ満車ですね。実際、駐車場所を探してさまよっている車が何台もいました。

ただ、僕が停めているところ(画面向かって左側)は立体駐車場なので、地下にまだまだ停められるはずなんですよね。
実際、下を見てみたらほとんど停まっていませんでしたし。
それとも、地下側は何かのイベントの時にしか開放しないんでしょうか?
朝来た時は地下への入口は閉まってましたが、それはてっきり時間が早かったからだと思ったんですけど…
帰宅してからネットで調べてみてもよく分からず、この時に地下の入口を見に行けば良かったなと
ちょっと後悔しました。



…と、そんなこんなでまったり終わった今日の筑波山登山。
ある程度山歩きに慣れてしまった人には、特にこのつつじヶ丘からのコースは物足りないものがあるかも知れませんが、
逆に言えば「最近ブームだし、ちょっと登山でもやってみようかな」というような登山初心者の方や
小さいお子さんを連れたハイキングにはもってこいのコースと言えそうです。
おたつ石コースは登り始めから早くも展望に恵まれて気分良く歩けると思いますし、
山頂からは運が良ければ富士山や太平洋までが見通せて、達成感は抜群。
それでいて、登りで疲れてしまったらロープウェーで下山できたりと、至れり尽くせりですよね。

それから最後に、下山後につつじヶ丘で食べた「ローズポーク肉まん」と
「山ぶどうソフトクリーム」がなにげに美味しかったのも好印象でした。
肉まんの方は\230とご当地価格かと思いきや、意外に茨城県産の豚肉がしっかり自己主張していて
B級ご当地グルメとしてちゃんと成り立っていてGood!だと思います。
ソフトクリーム(\280)の方はちょっとご当地グルメとは言えないかも知れませんが、
バニラと山ぶどうのミックスで、バニラの甘さと山ぶどうの酸味がほどよくマッチしていて
運動後の身体にはこれまたとても美味しく感じられたのでした。

あ〜、書いていたらまた食べたくなってきたなぁ。やっぱりこの山ブドウみたいなシャーベット系の
ソフトクリームはミックスに限りますよね! バニラだけだと、よほどのものでない限りどうしても
甘さがくどく感じられてきますし、一方の山ぶどうの方もこれだけだと酸味がきつくて
(以下、ソフトクリーム大好き人間のうんちくが延々続く…)

EXIT