Trekking
日光白根山【日本百名山】【栃木百名山】2009/08/15
栃木県日光市/群馬県利根郡片品村 [2578m]所要時間:4時間27分
関東以北最高峰へ、ロープウェーでお気楽ハイキングGPSログ記録はこちら(別窓)

山頂付近より日光方面を望む

■Introduction

6月の男体山で体力不足を思い知らされてから約二ヶ月。
あれ以来、地味に体力トレーニングを続けてきました。

9月の富士山までもう間もないので、ここらでそろそろ登山を再開することにしましょう。
ということで今回狙ったのは、関東以北最高峰である白根山(日光白根山)です。
2500m峰とはまた無謀な…と思われそうですが、今日歩くのはロープウェー利用のコースですから
山頂までの高低差は600m弱。これなら行けるでしょう!



■清々しい夏の朝、天気は最高♪

※で、のっけからすみませんが、実は登山からこのレポートを書くまでに一年近くかかってまして
 ちょっと記憶が曖昧です。ですので今回のレポートはシンプルに書きますね。
 雰囲気だけでも感じていただけましたら。

日光白根山への登山ルートは複数ありますが、今回はロープウェー利用のお手軽コースということで
まずは丸沼高原にやってまいりました。

ロープウェー山麓駅

ロープウェー山麓駅到着8:36。
今日は絶好の外出日和ということもあってか、この時間でも既に結構な車が停まっていました。
(この時間…って、言うほど早くないけど)

ここから標高2000mの山頂駅まで、ロープウェーで一気に運んでもらいます。

眺めは最高! でもちょっと怖い…

白根山に来た理由の一つに、久しぶりにロープウェーに乗りたかった、ということもありました。
こういう非日常的な乗り物、好きなんですよね(精神的に子供なので)。
ただ、高所恐怖症なので怖かったりもするのですが…

登山組は7:30の運転開始直後になだれ込んだようで、この時間は空いていました。
おかげで、一人で空中散歩を楽しむことができました。

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山頂駅に到着後、登る前にちょっと周辺を散策してみます。
"天空の足湯"から群馬方面を眺めてみると…

超快晴!

いやー! 恐ろしいほどに快晴ですね! 空が青いです、青すぎると思うくらい。
これでもうテンションは最高潮です。出かけてきて良かった(^−^)

振り返ると、今日の目標である白根山の勇姿が目に飛び込んできます。

白根山の勇姿

今日登らずしていつ登るのか、と言わんばかりの天候ですね。では、行ってみますか!



■樹林帯の中の緩やかな登り

二荒山神社脇を通過し、鹿除けのゲートをくぐって登山道に入ります(9:12)

文化財案内板
クリックで中央部を拡大(902*600 189KB)

白根山周辺にはさまざまな周遊コースがありますが、今回は山頂へとまっしぐら。
上の図だと、一番下のルートを右へ右へと進んでいくことになります。

木漏れ日の登山道

登山道はご覧の通り樹林帯の中。朝のうちは涼しくて気持ちがいいです。

前回の男体山までは勢いで登っていましたが、あの後で改めて登山の基礎を学び直しまして
今回からは意図してゆっくり歩くようにしてみました。
そうすると、急登でも結構疲れなかったりするんですよね。
歩いている時は他の方々に追い抜かれたりもするんですけど、彼らが休む時に自分は休まないため
結果的に自分がどんどん追い抜いている形になったりして、意外でした。
男体山の時の苦労は何だったんだ…
もちろん、あの後の体力トレーニングも多少は効果が出ているんでしょうけど。

それと、今回からお試しでストック(シングル)を導入してみたんですけど
これ、恐ろしく有効ですね。二本の足だけで歩くのと、そこに片手の力も使えるのとでは
疲労感が段違いです。買ったストックはサウスフィールドの\1,980のストックでしたから
コストパフォーマンスという面では、全ての山道具の中で最高かも。

木々の間から北方面を望む

登山道は山腹を巻きながらゆっくりと高度を上げていきます。
部分部分で急登もありますが、全般的には緩やかで特に危険箇所もない、のんびりした登山道です。
実際、歩いていると、登っているというよりはひたすらトラバースしているような感じがします。
木々の間から振り返ると、ロープウェー山頂駅から距離が遠くなっているのは分かるんですけど
高度は全然稼げていないように見えるんですよね。

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そんな登山道を3kmも歩くと、急に視界が開けた場所に飛び出します(10:40)

森林限界突破

そう、ここが森林限界です。今まで見通しの利かない樹林の中を歩いてきたこともあって
この解放感は半端ないものがありました。

そして、登山道としてもここからがクライマックスになります。
傾斜もキビシイですし、何よりザレ場なので歩きにくい事この上ないですね。
さすがにここは疲れたので、途中でおにぎりを食べて小休止したりしていました。

何度も振り返りたくなる眺め

振り返ると眼下には壮大な景色が広がっています。
頭上を雲が通りすぎているので綺麗に撮れていませんが、この眺めがまた素晴らしくて…
何度も振り返りながら登っていきました。

と、そんなこんなで、登山口から登ること2時間強、遂に山頂(付近)に辿り着きました(11:15)

白根山山頂(付近)

さすがに百名山だけあって登山者が大勢います。でもそれもこの天気なら納得。
本当に清々しい空が広がっていました。



■そこに広がるのは天空の楽園

さて、上で「山頂(付近)」と変な書き方をしている通り、ここは山頂ではありません。
山頂はこの向こうにあって、登るには登ったのですが…
そこに至るまでの道が高所恐怖症の人間にはちょっと厳しくて、
心理的に余裕がなかったのか、写真を撮れていません。
(山頂は狭いので、あまりのんびりしていられないということもありました)
ですので、正確な登頂時間は不明です。

で、その怖い山頂は早々に後にして、再び手前側(奥白根神社側)に戻ってきました。
こちらは広いので、人の邪魔にならないところでのんびりと昼食が楽しめます。

その後は、山頂周辺をぐるりと一周してみました。
まずは、眼下の五色沼を眺めてみましょう。

五色沼
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ん〜! 綺麗なもんですねぇ(^-^)
思わず降りていってみたくなりましたが、今日は午後からやや天気が崩れるようなのでここは我慢。
今度来た時のお楽しみにしておきます。

次に、男体山・中禅寺湖方面の眺めはこのように。

中禅寺湖方面を望む
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登山者の方々が降りていっているのが、五色沼方面への登山道になります。
僕はここでUターンして、ロープウェー山頂駅へと、往路を戻ることにしますが
その前に少し、ここでゆっくりしていきましょう。なんせ、あまりにも雰囲気がいいものですから。

穏やかな風に包まれて
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文才がなくてうまく伝えられないのが残念ですけど…
日差しは強くても空気が涼しくて快適な、そんな空の下で座って草原を眺めていると
時折吹く風が、草花をザワザワ…と鳴らしながら通りすぎていく…
そんな、高い山でしか味わうことのできない雰囲気に浸っていると、心身共に
本当にリラックスしていくのが分かります。やっぱり、高い山っていいよね。



■ザレ場で滑らないように気をつけて

さて、いつまでもこうしていたい気分ですが、天気も気になりますしそろそろ戻りましょうか。

帰路は先ほども書いた通り、往路を単純に戻ることにします。
気になるのはやっぱり、森林限界から上のザレ場ですね。下りは滑りやすいですし、
不注意に歩くと落石も誘発させてしまうことになりますから、神経を使います。

そこさえ過ぎれば後は楽勝。人のいないところなら駆け下りられるくらいです。
ということで帰路はあっさり終了。13:27に山頂駅に帰り着きました。

ロックガーデンに戻ってきました

天空の足湯に入れさせてもらって、今日の行程は終了です。



…と、そんなこんなで、特にオチもなく終わった今回の日光白根山登山。
一番楽なコースでしたから、富士山向けトレーニングとしてはあまり身になりませんでしたが、
山頂周辺からの眺めはまさに一級品で、高山の雰囲気を十二分に満喫させてもらいました。

このコースは(山頂直前を除けば)難所もなく、体力的にも負担が少ないですから
初めての登山や、家族連れなどにはピッタリのコースだと思います。
天気のいい日に登れば、きっと満足できる山歩きになることでしょう。

ただ、そうは言っても標高2500mを越える山ですから、天候急変には十分注意して下さい。
雨具を準備した上で、できるだけ「早立ち・早着き」を心がけるのが賢明だと思います。
くれぐれも、山頂付近で雷雲に巻き込まれないように。



【追記】2011/7/17に再訪してみました。
前回撮り逃した山頂付近のパノラマはこちら。

白根山・山頂直下からのパノラマ
クリックで拡大(5114*600 975KB 画面下スクロールバーで右方向へ)

なお今回は山頂から五色沼に降り、弥蛇ヶ池→座禅山→血の池地獄と回って下山しましたが
山頂駅から山頂までのピストンを入門者向けとすると、こちらは初心者向けと言ったところで
なめてかかると意外に疲れます。特に山頂から避難小屋までのザレ場の急降下で神経を使いますね。
(コースマップはこちら↓)

コースマップ
クリックで中央部を拡大(858*600 164KB)

ですので、今回が初めての登山!という人を連れて行く時は、まずは山頂までのピストンの方が
いいと思います。何回か登山して、ある程度疲れないと登山した実感がわかない、となったら
こちらのコースを選ぶと、変化のある山歩きが楽しめるかも知れません。

五色沼

五色沼も…

弥蛇ヶ池

弥蛇ヶ池もキレイですよ。お勧めです。

あ、それと最後に、前回書き忘れてしまいましたが
森林限界を出てからは遮蔽物のない直射日光がこれでもかというほど強烈に降り注いできますので
真夏に登るなら帽子は必須です。それに、日焼け止めも途中で何度か塗り直した方がいいです。
この後、日焼けで酷いことになったので…

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